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アメリカが台湾への武器販売計画を発表した後、米中間の葛藤が深まり、6カ国協議の再開など安保分野での両国間の協力関係にも亀裂が生じるのではないかという懸念が出ている。

キプロスを訪問している楊潔チ中国外交部長が先月30日に、アメリカが台湾に対する64億ドル(約7兆3600億ウォン)相当の最新武器の販売計画を明らかにしたことに対して、「中国の安保だけではなく、台湾との平和統一の努力に害を及ぼす内政干渉」と、強く反発した。

アメリカ国防省は先月29日に、台湾にブラックホークヘリコプター60台とパトリオットミサイル114基を含む、67億ドル相当の武器を販売する計画があると発表し、中国はこれに対して、去年下半期に再開された両国間の軍事交流の全面中断を宣言して、武器の販売と関連し、アメリカ企業を制裁することを決定するなど超強硬姿勢をとっている。

これと関連、中国外務省の何亚非副部長は先月30日に、ジョン・ハンツマン駐中アメリカ大使を召還して、「今回の武器の販売は、1つの中国を認めた 1982年の8・17声明に背く内政干渉であるだけでなく、中国の安保を深刻に脅かす行為」と、厳しく抗議した。

中国が台湾への武器の販売を理由にあげて、アメリカ企業に対する制裁を宣言したのは今回が初めてであり、アメリカを対象にしたこうした全方位的圧力は、中国の変化を反映したものだという分析も出ている。

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ホワイトハウス国家安保会議(NSC)のアジア担当先任局長を務めた、ケネス・リバーサル・ブルッキンス研究所先任研究員もこの日、ワシントンポストとのインタビューで、「中国の態度が変化している」と述べ、「中国人は驚くべき速さで、自分たちは世界のメジャープレーヤーとして見られているという事実を認識している。それが自信につながっている」と分析した。

米中両国間には、貿易紛争やダライラマの訪米などをめぐりこれまでも衝突が見られたが、台湾への武器輸出の問題で蓄積された葛藤が爆発したとも言える。

今後しばらくは、両国間の軍事協力関係にも影響が出ると思われる。オバマ政権が上半期の最優先課題にあげている核安保首脳会議でも、中国側の協力を期待するのが難しくなると予測される。

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アメリカは国連の対北制裁と、今年の上半期に開催されると予想されている6カ国協議で、中国の協力を必要としている。だが、今回の軍事交流の断絶が、6カ国協議で北朝鮮に圧力をかける際にも障害になる可能性がある。

アメリカ国防省のジェフ・モレル報道官は中国の反発に対して、「中国が軍事分野やその他の交流を縮小することにしたことを残念に思っている」と述べ、「台湾に防御用の武器を販売するアメリカ企業に対する、中国の(制裁警告)行為も残念に思っている」という立場を明らかにした。

ローラ・ティスラー国務省副報道担当官も、「パトリオットミサイルやブラックホークヘリコプターなどを台湾に販売することにしたのは、台湾海峡の安保を維持して、地域の安定に寄与するため」とだけ明らかにし、議論の拡散を警戒した。