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朝鮮人民軍(北朝鮮軍)のある部隊で、部下が上官の家族を殺害する事件が発生した。

両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると7月末、恵山(ヘサン)市江口洞(カングドン)の国境警備隊25旅団で、士官長(曹長)が中隊長の母親と娘を殺害した。

二人の関係は、元々良好だったというのだが、一体何があったのか。

中朝間の密輸で大もうけ

二人は国境警備隊に所属。その地位を利用して中国から密輸を行ったり、脱北者の便宜を図るなどの「国境ビジネス」で莫大な儲けを得ていた。つまり、二人は「仲の良いビジネスパートナー」だった。しかし、あることをきっかけに二人の関係にヒビが入る。

金正恩党委員長は、国境警備を強化する方針を打ち出した。これにより、密輸や脱北幇助が困難になり、儲けが大幅に減少。そんな中、二人の間に何らかの金銭トラブルが起きたと見られる。

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おりしも粛清が頻繁に行われていたこともあり、二人は保身のために、相手を公開の場で批判するなど、険悪な状況となっていた。公開の場で批判されたことにより、士官長は中隊長を殺害することを決意する。

母親と娘を残忍な方法で

士官長は、食糧や軍服を売り払い、得たカネを除隊する部下に持たせていた。当面の生活費や商売の元手がなければ、たちまち生活が行き詰まってしまうからだ。

これを知った中隊長は、部下を集めて士官長の公開批判を行う。そのことにより、士官長の今まで積もり積もった恨みが爆発した。彼は、中隊長を殺そうとして家を訪れるが不在だった。そして、母親を絞殺し、娘を貯水タンクに落として殺害した。

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一説によると、中隊長が除隊を控えた士官長に対して、到底払えないほどの上納金を要求。しかし、断られたことから、その報復で公開批判したことが、事件の背景にあるとの疑惑も浮上している。

二人が所属する25旅団の指揮官たちは、「士官長は精神疾患を患っていた」と嘘の報告を行うなど、責任逃れに汲々としている。

一方、事件の噂を伝え聞いた地域住民は、軍隊内の秩序の乱れに呆れながら次のように軍を非難した。

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「軍は祖国を守る守護者ではなく、カネのためなら手段を問わず何でもやる集団」 「脱走して強盗殺人を犯す兵士が増えるなど、もはや軍は人民の敵」