ハンナラ党が3日、北朝鮮が最近6カ国協議復帰の可能性について言及し、対南宥和策をとっていることを受け、政府に「新対北3原則」を提案した。
アン・サンス院内代表はこの日、定期国会の交渉団体代表の演説で、 ▲グランドバーゲンの内実化 ▲大規模な経済協力と核問題の連携 ▲「人道的相互主義」に即した「フライカウフ(Freikauf)」の実施という3つの原則を提示した。
アン院内代表は、「(北朝鮮は)核放棄を約束していないが、6カ国協議への復帰の可能性が開かれている北朝鮮の対話の歩みは、ひとまず肯定的な信号と判断できる」と述べ、「政府はこのように変化した環境をうまく管理して、より安定した朝鮮半島の安保環境を醸成しなければならない」と要請した。
さらに、「韓国が朝鮮半島の運命の主人にならなければいけない」と述べ、「北朝鮮の核問題を解決するための国際共助は徹底的に行うが、朝鮮半島の主人として周辺国よりも一歩先に進んだ積極的な姿勢を堅持する必要がある」と強調した。
さらに、「『グランドバーゲン』の内実化もこうした観点から推進されなければならないだろう」と付け足した。徹底的な国際共助に基づく積極的な対北政策を推進すべきという主張である。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面アン院内代表はまた、「太陽政策は大規模な経済支援を核問題の進展と無関係に処理するという愚を冒し、その結果が一方的支援の議論と消耗的な南南葛藤だった」と指摘し、「ここで南北関係は正常化されなければならず、核-経済協力の連携はこうした変化の試金石になるだろう」と説明した。
同時に、「古服を着て飢えている北朝鮮の同胞たちを助けることも人道主義であり、504人と推定される拉北者と約570人の国軍捕虜が南の地に帰って来ることも人道主義」と言い、「今『人道的相互主義』に即して、2つの課題が一緒に解決されなければならない」と強調し、「韓国版フライカウフ(Freikauf)」を提案した。
アン院内代表が明らかにした対北3原則は、李明博政府が堅持している対北政策と大きな差はないとみられる。そのため、北朝鮮の核問題と経済協力を連携させるという相互主義の原則を貫いている政府の対北基調に力を加えるものといえるだろう。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面ハンナラ党の核心関係者も、「現政府の対北政策と大きく変わる点はない」と伝え、「北朝鮮が変わり、融和的な雰囲気が作られているため、さらに一歩進んで変化を積極的に主導して行こうということ」と説明した。
この関係者は特に、「人道的相互主義などの部分は、これまで実現したことはない」と言い、「国軍捕虜・拉致被害者と対北支援の連携に、政府が積極的に乗り出してくれたらよい」と付け足した。
ハンナラ党は国軍捕虜や拉致被害者問題の早期解決のために、ドイツの「フライカウフ」(一定の対価を与えて政治犯を連れ戻したドイツの政治犯送還方法)を積極的に提案している。