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中国が温家宝首相の訪朝をきっかけに、北朝鮮に大規模な無償援助・経済協力などを約束し、国際社会の対北制裁に赤信号が灯るのではないかという懸念が出ている。

中国の温家宝首相は今回の訪朝で、北朝鮮と「経済援助に関する交換文書」や「経済技術協助協定」、「ソフトウェア産業分野の交流協助に関する了解文」、「国家品質監督機関間の輸出入品の共同検査に関する議定書」など複数の協定や合意文、議定書、了解文に調印した。また、2000万ドル相当と推定されている無償援助も約束したことが分かった。

韓国政府が中国から公式に通知された事実はまだ無いため、具体的に判断することは難しいが、政府は中国の今回の支援が国連制裁決議1874号に違反するのではないかという立場を明らかにした。

韓国政府内の一部からは、中国のこうした行動のため、一致が見られた5者間協議に緩みが生じるのではないかという憂慮や、国際社会の制裁で危機に直面した北朝鮮が息を吹き返すという結果をもたらすのではないかという指摘も出ている。

実際に北朝鮮は、5月の2回目の核実験以後採択された国連決議1874号を受けた国際社会の厳しい制裁で、大きな打撃を受けたという。

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国連安保理決議1874号には、北朝鮮に対する広範囲な武器禁輸措置だけでなく、対北金融支援や無償援助、新規借款、既存の契約を減縮することに関する内容も含まれている。

これと関連、民主党のパク・サンチョン議員が5日に外交通商部の国政監査で、「中国の温家宝首相が北朝鮮に行き、相当な経済支援をすると見られるが、(対北朝鮮)制裁の効果が半減するのではないか」と指摘するなど、政界でも憂慮が広まっている。

またこの間、北朝鮮が非核化に対する意味ある措置を取るまでは、経済協力を含む経済交流を慎むという立場を明らかにしてきた政府としても、中国のこうした措置に負担を感じざるを得ない。

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政府の高位当局者は6日に、北朝鮮に対する大規模な無償援助が国連制裁決議の意味を弱めるのではないかという指摘に対して、「(国連決議1874の履行は)私たちだけでなく、国際社会の問題」と述べ、「中国はこれに背く行動は取らないだろう」と明らかにした。

この当局者は、「中国は以前から制裁(履行)に対してコメントしてきており、国連安保理の常任理事国として制裁に反する行動は取らないだろう」と言い、「私たちも北朝鮮に対する措置を取る時、1874号に反するかどうか自ら検討して見るが、中国もそうした過程を事前に経ただろう」と説明した。

だが韓国政府も、今回の中国の大規模な対北支援が国際社会の対北制裁に及ぼす影響を注視している。政府は10日に開かれる韓中日首脳会談で、温首相の訪朝の結果と、今回の対北支援の背景の説明を中国に求めると思われる。

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これについてユ・ミョンファン長官は、「(韓中首脳会談で)具体的な経済協力の約束の内容や、安保理決議に反することかどうかについて、中国の説明があると期待している」と述べ、中国側に対北経済支援に対する説明を求めることを示唆した。

ユ長官はこの日参加したシンポジウムで「温家宝首相が訪朝した時に中朝間で合意された複数の経済協力が、国連安全保障理事会の決議に反しているのではないか」という質問に対して、「そうした点について、中国側に関心を明らかにしたことがある」と語った。

政府の高位当局者も、韓中日首脳会談では温家宝首相の訪朝の結果と共に、中国の対北支援と国連決議1874号の問題、グランドバーゲン方案に関する議論が行われる予定と説明した。