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北朝鮮が黄江ダムを無断で放流した時の水位をめぐり、政府省庁間で微妙な立場の差が見られ、議論になっている。

韓国国民6人が死亡した「臨津江事件」の主な原因は、「黄江ダム無断放流」であると韓国政府が指摘しているが、北朝鮮の責任ある謝罪と真相究明を求めることに総力を傾けているというよりは、各省庁の間に異見が見られ、内部で混乱だけが引き起こされているという指摘もある。

特に、北朝鮮が「無断放流は水位が上昇したため避けられなかった措置」と明らかにしている中、韓国政府が原因究明に乗り出したが、それぞれの部署が「満水だった」、「通常の水位だった」と異なる意見を主張しており、故意に立場を決めて混乱を助長しているという指摘が出ている。

このように議論が拡散したため、青瓦台も緊急鎮火に乗り出している。青瓦台のパク・ソンMュ報道官は14日に、「放流当時、満水ではなかった」と述べ、「(ダムが崩れるほどの)緊急な状況ではなかったということ」と明らかにした。また、「どの機関も黄江ダムが満水だったと発表していない」と説明した。

議論の中心にいる国防部も、「正確な水位は分からない」と、一歩退いた。ウォン・テジェ国防部報道官はこの日、「そこ(ファンガン地域)に発電ダムがあり、水が満ちていた」と言いながらも、「ここから観測する限り、ダムの中のことであるため正確な水位は分からない」と説明した。

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ウォン報道官は「確認できる手段は衛星写真だが、水の深さや水位を見分けることは容易ではない」と言い、「解釈次第では、北側が切迫していて開けるしかなかったという風に誤った判断を下したら、弁解の余地を与えることになるのではないかという懸念もある」とも語った。

青瓦台と国防部が1日遅れて「満水」という発言を否認したが、しばらく議論は続きそうだ。

現に、「満水議論」が省庁間の利害関係による責任逃れやパワーゲームのようになってきているようだ。青瓦台はこの日、「満水ではなかった」とはっきりと伝えたが、国防部は「水位は分からない」と解明しており、微妙な意見の違いが見られる。

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そのためこうした議論は、臨津江の惨事に対する北朝鮮の謝罪と真相究明、再発防止策などを含む問題の根本的な解決を難しくするだろうという指摘も出ている。

特に満水という主張は、北側が水を放流せざるをえなかったという認識を与え、北側の問題を南側内部の問題に転嫁する愚を冒す可能性があるという懸念の声も上がっている。

これについてウォン報道官は、「結果的に北が一度に大量の水を放流し、罪のない国民が犠牲になったということはみんなが分かっている事実」と言い、一方で「技術のためだったのか、どうしてそうなったのかについては調査中」とも伝えた。