6カ国協議開催前でも北朝鮮との2国間協議は可能だと、アメリカが発表した。
アメリカ・国務省のクローリ広報担当次官補は、11日(現地時間)の定例記者会見で、「北朝鮮と2国間協議を行う準備ができている。いつ、どこで会うことになるか、数週間以内に決まる」と明らかにした。
一方で、「6カ国協議のために北朝鮮と対話する用意があるに過ぎない。それ以外の思惑はない。2国間協議は北朝鮮が6カ国協議に復帰して、非核化のために肯定的な措置を取るように説得するためのもの」と強調した。
クローリ報道官のこうした発言から、今回の2国間協議は、6カ国協議を推進するための試みの1つだと考えられる。しかし、非核化の進展が見られなくても米朝2国間協議が続くという期待を北朝鮮が抱く可能性もあるため、警戒が必要だ。
クローリ報道官は「北朝鮮が復帰を約束していない状況で行う2国間協議は、アメリカの政策の変化を意味するのか」という記者の質問に、「2国間協議が6カ国協議につながるというのであれば拒否しないが、アメリカの政策の変化はない」と明らかにした。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面また、「我々が準備したことに合意した」と述べ、ボズワース特別代表が日米韓を訪問して、米朝2国間協議に関する事前合意があったことを示唆した。
韓国政府の高位関係者も、「北朝鮮の非核化のために6カ国協議の活性化を図る中で、米朝対話は可能だ」と言い、米朝2国間協議には反対しないという立場を明らかにしている。
世宗研究所のイ・サンヒョン安保研究室長は、「アメリカは当初、2国間対話は無いと公言していたが、6カ国協議の枠組みの中ではできるという風に少しずつ態度が変わってきた。北朝鮮が6カ国協議に復帰するのであれば、米朝間の2国間協議が行われても、他の5カ国は少し見守る立場を取るだろう」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面また、「北朝鮮はアメリカとの2国間協議を主張し続けてきたため、政治・外交的な目的を達成したことになると考えられる。だが、北朝鮮がアメリカだけと対話して6カ国協議に復帰しなければ、他の5カ国が北朝鮮を圧迫するだろう」と予想した。
北朝鮮の今後の対応については、「北朝鮮もオバマ政権の初期に強硬に出過ぎて、アメリカとの関係改善のチャンスを逃してしまったことをよく分かっている。そのため、強硬な姿勢は取りづらいだろう。ボズワース特別代表の訪朝をきっかけに、アメリカの要求を無理にでも受け入れて、6カ国協議に復帰する名分を作る可能性もある」と予想した。