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国際制裁が強化され、金脈が絶たれつつある北朝鮮にとって、海外への労働者派遣は数少ない外貨稼ぎ手段の一つだ。労働者の数を増やすために、北朝鮮当局は応募条件を緩和したが、その数が10万人を超えるという証言が飛び出した。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

丹東在住の朝鮮族情報筋によると、15日の午後7時頃、200人以上の北朝鮮労働者が入国し、バスに乗ってどこかへと消えていった。その多くが20代女性だったが、暗くなる頃を見計らって入国したことから、周りの視線を気にしているようだったと情報筋は伝えた。

周辺の商人によると、彼女たちはさほど荷物を持っていなかったので、ビザ更新のために一時帰国していた可能性が高い。中国に派遣された北朝鮮労働者の多くが、正式な就労ビザ(Zビザ)ではなく、親戚訪問用の訪問ビザ(Fビザ)で中国に入国する。

1回の滞在期間は1ヶ月以内に定められているが、一度出国してまた入国する、いわゆる「ビザ・ラン」を行えば、有効期限内ならいくらでも滞在できる。

丹東周辺の工場では、こうした形で働く北朝鮮労働者が多いため、中国政府もその数を把握できていない。中国政府関係者によると、10万人を超えるという説もあるという。

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一方、今までは20代女性がメインだったが海外派遣労働者だが、最近は変わりつつあるという。吉林省図們の情報筋によると、最近中国にやって来る北朝鮮労働者の中に、30~40代の女性が増えている。かつては若い未婚女性を対象に募集をかけていたが、派遣する労働者を増やす目的で応募条件を緩和したため、より様々な人が来るようになっている。

先日、国連安保理で採択された対北朝鮮制裁決議2270には、海外への労働者派遣を禁止する条項は含まれていないため、中国政府も対処していない。

しかし、賃金の未払い、ピンはね、劣悪な労働環境、極度の外出制限、厳しい監視など、労働者の人権が侵害されていると国際的に問題になっているため、何らかの措置が行われる可能性もある。