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市場経済化が進む北朝鮮では最近、その流れに反するような「改革開放は許さない」という内容の思想教育が行われていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。しかし一般の国民は「改革開放の流れは止められない」として、全く動揺していないという。

両江道(リャンガンド)の情報筋は、今月11日の午後2時から行われた、朝鮮労働党中央委員会宣伝扇動部が内容を制作した幹部講演会「金日成氏、金正日氏の遺訓を必勝の信念で保とう」の内容を次のように伝えた。

「人民大衆中心の我々式社会主義を最後まで守りぬこう。一部の愚か者どもが、人民大衆の生産意欲を高めるための党の路線に対して『改革開放』の始まりであるかのごとく騒ぎ立てているが、国を内部から壊そうとする敵の宣伝だ」

「観光資源を積極的に活用したり、経済特区を開設したりするのは、我が国の経済を世界的レベルに発展させ、人民生活を向上させるためのもので『改革開放』とは何ら関係ない」

このような教育は、幹部以外に対しても行われている。 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の別の情報筋によると、中央は「改革開放」という言葉に非常に敏感な反応を見せる。

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青年同盟でも、「改革開放は堕落した資本主義の論理」だという宣伝を急に始めた。これは「青年扇動員手帳」や一般労働者向けの「扇動資料」にも書かれ、「信念なき者の戯れ言」と厳しく批判しているという。

さらに、すべての人民は、金日成氏と金正日氏の遺訓だけに従って考え、行動すべきで、遺訓から外れた者に対しては、一切容赦せず闘争を繰り広げるべきだとしている。

しかし、このような宣伝にも一般の国民は全く動揺していない。「すでに改革開放は始まったも同然で、今さらどんな手を使って止めようとしてもムダ。改革開放に向かう時代の流れを押しとどめることはできない」というのが国民の共通した考え方だ。

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北朝鮮は最近、経済特区の開発計画の詳細を公開。また、経済官僚らにシンガポールでMBA(経営学修士)を取得させるなど、経済の開放に向かうとも思える動きを見せている。その一方で「改革開放」を批判するのは、外国からの資本や情報の流入が急激な社会変革に結びつくことを恐れているからかもしれない。