北朝鮮がミサイル発射や核実験を行い、国際社会からの人道支援も不足し、今年は最大84トンほど食糧が不足するという予想が出ている。
企画財政部と韓国開発研究院、農村経済研究院などが2日に、最低栄養摂取量だけを計算してこうした数値を発表した。これらの機関によれば、韓国政府と国際機高ヘ北朝鮮の今年の穀物生産量が429万〜486万トンにとどまり、最低穀物需要量は513万〜542万トンで食糧不足分が56〜84万トンに達すると予想されるという。
特に、今年の3月に北朝鮮がアメリカの食糧支援33万トンを拒否したものまで考慮すると、予想される不足量は117万トンまで増え、食糧難はさらに厳しくなると思われる。
こうした数値は、世界保健機関(WHO)が奨励する1日2130カロリーの75%に相当する、1人当たり1日1600カロリーのみを考えたものであり、通常の栄養摂取量を考えると食糧不足はさらに深刻になる。
また、国連食糧計画(WFP)も今年の北朝鮮の穀物需給の見通しから、穀物生産が334万トン、輸入が50万トン、国際支援が45万トンで総供給が429万トンにとどまるが、北朝鮮内の最少穀物需要量は513万トンに達し、84万トンの食糧不足が憂慮されると予測した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面農村経済研究院は、北朝鮮の今年の穀物生産が431万トン、輸入が20万トン、国際支援35万トンなど総供給が486万トンである反面、最低需要量は542万トンで、56万トンほど不足すると分析した。
特に現在春窮期に入り、北朝鮮の食糧難が進んでいて、6月末〜7月初に麦、小麦、ジャガイモなど二毛作の作物が収穫されるまで、よりいっそう事情が厳しくなると予想されている。
このため、北朝鮮が今年の食糧不足分を満たす方法は、韓国とアメリカの対北食糧支援と中国の追加支援しかない。しかし、北朝鮮はミサイル発射などで緊張を高めており、今年3月にはアメリカの対北食糧支援に対して一方的に拒否の意思を明らかにして、さらにアメリカ人の女性2人も抑留しており、アメリカの食糧支援の再開も難しい状況だ。そのため、北朝鮮の住民はさらに厳しい状況に追いやられることになりそうだ。