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北朝鮮で金正恩第1書記が現地指導の際に履くいていたことで注目され人気が高まった靴がある。新義州(シニジュ)靴工場で製造され着脱が楽な「スリッポン」のような形だが、北朝鮮では「便利靴」と言われている。

北朝鮮各地の市場でも大々的に売られているが、ほとんどが正規品ではなく模造品だと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

新義州市民は「新義州靴工場の名は全国的に知られているが、実際に市場で『新義州』の商標を付けて売られている靴のほとんどが模造品だ」と語った。しかし、模造品とはいえ「侮れない」という。

「模造品は、個人の製造業者が家内手工業で作られている。正規品より安く品質もいいことから買い手もコピー商品だと知りながら購入している。また、国営工場で製造される正規品は製造数も少なくて市場に出回らない」(新義州市民)

こうしたコピー商品は「便利靴」だけではない。

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新義州で作られていて全国的に有名な「ポムヒャンギ(春の薫り)化粧品」は、質も人気も高いが、それなりの価格だ。そこに目をつけた個人業者が、「ポムヒャンギ・ブランド」名で洗顔石鹸、洗濯石鹸を製造・販売したところ市場を席巻したという。

さらに、太陽節(金日成氏の誕生日)、光明星節(金正日氏の誕生日)に住民に配給されるお菓子にも模造品が現れたとのことだ。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の住民によると、模造品のキャンディは色が少し暗めで、香りも付けられていないが、味は変わらないという。

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今回のエピソードは、北朝鮮の個人製造業の技術力が日増しに高まっていることを端的に物語っている。現在は模造品の製造に留まっているが、技術を蓄積した個人業者が人気ブランドを立ち上げる日もそう遠くないだろう。