北朝鮮では金正雲(キム・ジョンウン)の後継体制の構築に拍車がかかっていると言われている中、北朝鮮のメディアからは「後継者の世襲」を示唆する報道が相次いで出ている。
北朝鮮・労働党の機関紙である労働新聞は23日に、「延面水よ、偉大なその業績を末永く伝えよ!」というタイトルの社説で、「首領様が抗日革命闘争の際に創造した輝かしい革命の伝統は、我々の党や革命に根強く残っている。この主体の血統が代々受け継がれているため、我々の革命は勝ち続けている」という金正日の話を伝えた。
同新聞によると、金正日は5月に咸鏡北道・ヨンサ地区の革命戦跡地を現地指導した時にも同じことを話したという。
金正日のこの話について新聞は、「我々の党や人民が大変な試練を乗り越え、強盛大国に至る大きな通路に沿って勇気を持って前進できるのも、革命の命脈を受け継ぐ革命の伝統を革命の生命で握ったからだという、天理についてお話しになった大事な教え」と説明した。
また、「偉大な歴史は継承すれば輝く。社会主義の偉業の継承は、革命を開拓した首領様から始まって築き上げられた不滅の思想や領導、業績の偉大なもの」と報じた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面さらに、「偉大な歴史の偉大な継承!世界で最も聖なる神聖な伝統と継承で前進する偉大な金日成同志と金正日同志の偉業は、社会主義強盛大国の建設の歴史と共に末永く繁栄する」と報じた。
咸鏡北道・ヨンサ地区は金正日の母親である金正淑が抗日闘争を行った場所であると、北朝鮮国内では宣伝されている。最近新しく整備されたという。
金正日の現地指導やその意味に対して北朝鮮のメディアが強調しているのには、北朝鮮が最近「万景台の血統」と言って、血統を強調しているのと同じ意味があると考えられる。また、後継者の世襲を正当化しようとする動きとも思われる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面この新聞は22日にも、「偉大な精神力がある人民はいつでも勝利する」というタイトルの社説で、「強盛大国の入り口に近付いている今日、我々の軍隊や人民の精神力は、偉大な継承の歓喜で満ちた70年代のようにいっそう勢いよく噴出している」と主張した。
「継承の歓喜に満ちた70年代」というのは、金正日が金日成の後継者に決まった1974年を指している。
労働新聞は「代を継ぐ革命の首脳部に対する絶対的な信頼に変わりはない。純粋な思想・感情で更に昇華させている。そこに偉大な継承で永久不滅の強盛大国として輝く未来がある」と主張し、金日成−金正日−金正雲に続く世襲で強盛大国を建設すると主張している。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面新聞はまた、「我々は革命の首脳部に対してこれからも永遠に絶対的な信頼を置き、社会主義朝鮮の始祖である金日成同志の革命偉業を最後まで完成させていく」と述べ、後継者に対する忠誠を強調した。