北朝鮮が黄海の警備艇や海岸砲部隊で実弾や砲弾を補強するなど、黄海に駐屯している部隊の戦闘力の強化をはじめとし、合同射撃演習や奇襲上陸演習を強化している動きが、韓国情報当局に捉えられた。
韓国情報当局と軍部は、北朝鮮軍のこうした軍事演習の強化の動きを、武力挑発が近付いている直接的な兆候とは見ていないが、北朝鮮の軍部の動きが、予想がつかない挑発行為につながる可能性もあるため、警戒にあたっている。
韓国情報当局の関係者は1日に、「浮ゥら見ると非常に静かだが、北朝鮮軍の内部では何らかの動きがある」と話した。こうした話から、北朝鮮軍の内部で何らかの動きがキャッチされていることがわかる。
一部では、北朝鮮が「停戦協定の無効」や黄海の北方限界線を否定している状況でこうした動きが見られるのは、挑発を認めていることだという指摘が出ている。
キム・ソン}ン元海軍作戦司令官はデイリーNKとの電話インタビューで、「第1次延坪海戦が起きた時も、北朝鮮は約2週間に渡って軍事演習を強行していた。第3次延坪海戦も近付いているようだ。もう避けられないだろう」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面キム元海軍作戦司令官は、「すでに北朝鮮は黄海5島に対する韓国側の領有権を否定している。停戦協定の無効も宣言した。これは軍事演習の有無とは関係なく、軍事的挑発を宣言したのも同様だ。黄海の北方限界線は、北朝鮮にとっては失っても大した損失にはならない。だから先制攻撃もできるし、時間や場所も選択できる。直に挑発を強行するだろう」と説明した。
北朝鮮軍は1月17日に、「韓国に対する全面対決体制に入る」という声明を発表した後、準戦時状態の命令はまだ下していないが、戦時に相当する対応体制は整えていると推測されている。
これは祖国平和統一委員会が先月27日の声明で、韓国政府の大量破壊兵器拡散防止国z(PSI)に全面参加するという発浮?髏?z告として定め、「我々は戦時に相当する実質的な行動や措置で対応する」と発表したのと同様である。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮の軍部はこれと関連し、南浦の黄海艦隊司令部傘下の部隊に所属する警備艇をはじめとし、海岸砲部隊に実弾や砲弾を普段の2倍以上備蓄するように指示を出した。万が一の際に起き得る武力衝突に備えて、部隊の戦闘力も補強したという。
また、黄海の南浦付近にあるチョ島では合同射撃演習をも強化しており、高速上陸艇を利用した上陸演習も実施しているという。
チョ島は黄海艦隊司令部傘下の第8戦隊の前進基地で、艦艇の実弾射撃演習がしばしば行われているところだ。上陸演習の狙いは、武力衝突が拡大した場合、ペンリョン島と延坪島に奇襲上陸することだ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面だが北朝鮮はまだ、黄海の北方限界線付近を監視する警備艇を追加配置していない。北方限界線の北側の海岸で北朝鮮の漁船が今もキャッチされているなど、挑発の兆候はまだ見えない。
黄海にある部隊の通信量も例年並みだという。通信量の急増は、上級部隊から下級部隊に様々な指示が下されている証拠であるため、「異常兆候」の指標の1つと見なされている。
一方で、北朝鮮が今月13〜14日の間に、平安南道・スンチョン付近のテピョン里の沖を船舶航海禁止水域として宣布したことに対しても様々な推測が出ている。
この海上は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する場所と言われている、平安北道チョルサン郡の東倉里からも遠くないため、ミサイル発射に備えた措置ではないかという分析も出ている。
しかし、航海禁止区域を宣布したのは、海上の資源の探査や通常の軍事演習のためという可能性もあり、韓国政府はあらゆる可能性に備えて注視している。