金剛山で開かれている第8回南北赤十字会談で、北側が韓国のメディアが’国軍捕虜・拉北者’という用語を使うことに対して、強く反発していると伝えられた。
南北は赤十字会談の最終日である12日、前日交換した合意文の下書きをめぐり、本格的な文案の調整を試みた。しかし、南側が’国軍捕虜・拉北者’問題解決の’実質的進展’が見られなければならないという立場を見せた一方で、北側は既存の水準で進行しようと対立し、最終合意文の作成を前に困難な状況が続いているという。
特に北側は11日の夜から、南側のメディアが’国軍捕虜・拉北者’という用語を使ったのに対し、”このようにするのであれば、会談の進行は難しい”と問題を提示するなど、南側の代表団を圧迫している。北側のこうした態度は、拉北の事実自体を認めないという既存の態度から何の変化もない。
北側は11日の深夜に開かれた二度目の代武レ触などで、”公式的に’戦争の時期とその後の時期に生死が分からなくなった人’という用語を使うことにしたが、会談が進行している状況で、メディアが存在しない’国軍捕虜・拉北者’問題について話しており、会談の進行を困難にしている”と主張したと伝えられた。
これに対して南側代表団は、”メディアの用語の使用を問題視するよりは、実質的かつ未来指向的に、民族の痛みを解いて行くことができる方法を探ることが望ましい”と強調した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面これに対し南北会談の専門家は、”北朝鮮が今回の会談で’国軍捕虜・拉北者’問題に対する進展した立場をとってはおらず、 南側が継続的に進展した立場を要求し、反発しているのではないか”と語った。
この専門家はまた、”北側は国軍捕虜・拉北者問題を、離散家族の範疇から分離させることを望んでいない”と述べ、”我々の要求を受け入れる場合、実際に’国軍捕虜・拉北者’の存在を全て認めることになるため、既存の立場に固守するように思われる”と予測した。
南側の会談関係者は、”南側の’国軍捕虜・拉北者’問題の解決のための、別途の再会と離散家族再会の定例化の要求などに対して、北側は現在のやり方に固守しており、平行線をたどっている”と述べ、”期限内の合意文の妥結のため、最善をつくす”と明らかにした。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面この関係者は”北側は再会の対象者を捜す人手の不足など、行政力の不在を訴え、現実的に離散家族再会の拡大と定例化が難しいため、一応現実にあわせた後、今後条件がよくなれば拡大しようと主張している”と語った。
一方、去年の3月に金剛山で開かれた第13回離散家族再会行事を取材したMBCのチョン某記者が、1969年に北朝鮮によって拉致されたシンソンzの船員、チョン・ムンソク氏夫婦の再会の事実を取材した後、’拿捕’という単語を使って記事を送稿しようとしたが、北側によって阻止された。
当時、北朝鮮の関係者らは、南側の衛星送出車に無断で侵入し、放送テープを奪って検閲した後、’拿捕’という単語を問題視して、放送の送出と取材を制限した。その後、離散家族の再会行事を取材してきた共同取材団所属の記者らは、北側の取材の妨害と身辺の脅威に対する抗議の表示として、全員撤収したことがある。