7日に開かれた韓国の国会本会議の外交・安保・統一分野の国会質疑では、2日前に発生した北朝鮮のロケット発射に対する対策をめぐり、与野党の激しい攻防が続いていた。そうした中、ハンナラ党のキム・ドンャ搭c員が政府に脱北者対策を求めた。
キム議員はハン・スンス総理に「市民団体によると、中国に滞在している脱北者は一時10万人に及んだが、今は3万人〜7万人の間だという。未成年者も非常に多く、女性が70%以上だそうだ。韓国の憲法に定めてある『脱北者に対する十分な保護』が行われていると考えているのか」と質問した。
ハン総理はこれについて、「十分な保護をしているとは言えないが、韓国行きを希望している脱北者は全員受け入れている。滞在先で保護支援を受けられるように外交的に努力している」と答えた。
キム議員は「市民団体は脱北者が3万人以上いると推定しているが、韓国政府はその規模さえもはっきりと把握していない。脱北女性の子供達も韓国国民だが、その多くが無国籍者で保護されていない。韓国政府は直ちにその規模を把握すべきだ」と指摘した。
また、「中国内の脱北女性が5000元(約10万円)、2万元(約40万円)の値段で朝鮮族や中国人男性に売られている。中国に滞在している脱北女性やその子供達の基本的な権利を保障すべきだ」と強調した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面特に「アメリカは修正・延長された『2004年の北朝鮮人権法』に基づいて脱北者を自国内の難民として受容している。さらに、北朝鮮人権関連団体も支援している。アメリカ国務省の関係者が脱北者の現況を把握するために、自ら中国に出張した。しかし、韓国国会は朝鮮半島の平和に逆行するという点を理由に挙げて、これまで法案もまだ通過させていない」と叱咤した。
キム議員は「国連総会が北朝鮮の人権改善や脱北者の保護を求めている。また、韓国政府がより積極的に脱北者問題に対応するように要求した。中国が脱北者を強制送還しないように、一層強く持続的に要求すべきだ」と話した。
さらに、「命をかけて北朝鮮を脱出した脱北者を保護している東南アジア諸国の難民保護施設は、施設の状況が非常に劣っている。東南アジア諸国の協力を基に韓国政府が支援するのであっても、難民保護施設を改善する必要がある」と主張した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面そして、「増え続けている脱北者や関連する問題の対策を講じるために、専門家を養成しなければならない。現在、外交通商部、国家情報院、統一部、警察庁などで行っている北朝鮮人権関連業務を統合して、『在外脱北者問題対策協議機香xもしくは『北朝鮮人権問題対策機香xの設置を提案する」と話した。
ハンナラ党のキム・チュンワン議員も「脱北者を保護するために外交部が努力していることは分かっているが、脱北者が北朝鮮に送還させられるのは防ぐべきことだ。この問題と関連し、不足している大使館の通訳要員や調査要員などを含め、関連対策を講じるべきだ」と求めた。