5日に北朝鮮が長距離ロケットを発射したことに対して、世界各国は懸念を示すと同時に北朝鮮の行為を批判し、国連安保理会議を緊急に召集するなど速かに対応している。
特に、バラク・オバマ米大統領は5日、チェコ訪問中に声明を出して、「こうした挑発行為によって、北朝鮮は国際的な義務を無視しただけなく、国際社会が自制を求めたがこれを拒否して、自ら国際社会における孤立を一層深めることになった」と批判した。
また、「北朝鮮のロケット打ち上げは弾道ミサイル関連の活動を禁止した国連安保理決議に違反したもの」と言い、「北朝鮮に安保理決議を全て守り、これ以上の挑発行為を慎むことを促す」と付け足した。
オバマ大統領は更に、「北朝鮮は国際社会に出ることができる道を持っているが、大量殺傷武器を追求して国際的な義務を守らない限り、そうした道を探すことができないだろう」と語った。
アメリカ国務省も同じ内容の立場を表明した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面国務省は北朝鮮がロケットを発射した直後に、「ロケット発射は挑発的行為であると同時に、国連安全保障理事会の決議1718号の違反」と明らかにし、「北朝鮮が何の処罰も受けず、他国の安全と安保を脅かすことはできないという点を認識させるために、アメリカは適切な措置を即刻とることになるだろう」と言い、今後強硬な立場を取ることを示唆した。
また、アメリカ議会からも強力な対応を取るべきという意見が出ている。
アメリカ連邦議会下院外交委員会のイリアナ・ロス・レティノン議員(共和党)は5日、「北朝鮮がミサイル開発を放棄しなければ、対北制裁を続ける内容の法案を推進する」と述べ、「休会中の議会が招集されたら、北朝鮮が違法な核やミサイル、武器プログラムを放棄しない場合、対北制裁の維持を義務化する法案を推進する」と発表した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面上下院の外交委員長も声明を通じて、北朝鮮のロケット発射を挑発行為と見なすと述べ、国際社会が国連安全保障理事会の決議1718号を厳格に履行しなければならないと強調した。
日本は北朝鮮のロケット発射に最も敏感に対応している。
北朝鮮のミサイル発射直後に、麻生太郎首相が安全保障会議を召集して、国連安全保障理事会(安保理) の決議1718号の違反として安保理開催を要求するなど、素早い対応が見られた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面麻生首相はロケット発射に対して、「極めて挑発的な行為で断じて看過できない。安保理決議違反ははっきりしている」と述べた。日本は今後、国連安保理とは別に自主的に対北制裁に乗り出すと思われる。
13日に期限が満了する対北制裁措置を1年延ばし、軍事用の装備に限定している対北輸出の禁止を全ての物品に拡大する方案も検討しているという。
中国とロシアは当事国が冷静さを維持して、朝鮮半島の緊張を誘発する可能性がある行動を慎むよう要求した。したがって、中国やロシアが北朝鮮に対する国連の強力な制裁方針を支持する可能性は薄そうだ。
バン・ギムン国連事務総長は声明を通じて、「北朝鮮の行動は決して北東アジアの平和と安定に助けにならない」と批判した。
バン事務総長は「北東アジアの地政学的状況を勘案したら、北朝鮮のロケット発射は何の役にも立たない」と述べ、「北朝鮮は2006年の国連安保理決議1718号を忠実に履行して、6カ国協議をできるだけ早く再開しなければならない」と強調した。
欧州連合(EU)も北朝鮮のロケット発射を強く批判する動きを見せている。
EUの巡回議長国であるチェコは5日の声明で、「北朝鮮の『通信衛星試験発射』は国連安保理決議第1718号に違反したもので、EUはこれを強く糾弾する」と主張した。
特にEUは、「北朝鮮が国連安保理決議の第1718号を守り、弾道ミサイルプログラムと係わったすべての活動を中断して、あらゆる核兵器と現存する核プログラムを完全に立証し、後戻りすることができない水準で直ちに廃棄するべき」と強く促した。