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先月15日の金正日の誕生日の前日に、ピョンソンの小学校の生徒たちに配ったお菓子の包みを紹介します。

今日、私に特別な贈り物が届きました。先月15日の金正日の誕生日の前日に、ピョンソンにいる小学生たちに配られたお菓子の包みです。去年も特派員に、金正日の誕生日のプレゼントであるお菓子の包みが届きましたが、個人的な手違いから読者の皆様にお見せすることができずに、残念に思っておりました。

金正日の誕生日を記念して生徒たちに配るお菓子の贈り物は、平壌と地方では差があります。平壌では地方よりも高級なお菓子やキャラメルが1、2個多く入っていると思っていただいたらよいでしょう。

脱北者たちによれば、生徒に配るお菓子の種類や量は、昔よりも随分減ったそうです。当然、包みも3分の1程度小さくなりました。北朝鮮の貧しい経済事情が「将軍様」の贈り物の大きさにも、そのまま反映されています。

この日、小学校では将軍様の誕生日を迎えて学生や先生、父兄が一人ずつ前に出て、決意討論というものを行います。そして、クラスごとに先生がお菓子を配ります。生徒たちは一人ずつ前に出て、「金正日元首様ありがとうございます」と言いながら金正日の肖像画にお辞儀をして、お菓子の包みをもらいます。

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ところで、今年のお菓子の包みにはガムが入っていないようですね。去年はいちご味とりんご味のガムが3つくらい入っていました。消息筋に聞いて見たら、ガムは国営商店で買って食べなさいと言われたそうです。

北朝鮮の小学校で言われた理由も、実におかしなものです。子供たちが国営商店でガムをよく買って食べるため、ガムを配れば商店の商売に支障が出るので、ガムは贈り物に含めなかったと言っているそうです。こうした理由は信じるべきでしょうか。平壌のガム工場が倒産したか、生産量が不足したという理由の方が、説得力がありそうです。

今年のお菓子の包みの表面にも、去年のように「世の中にはうらやましいことはない」と書かれています。写真を見ればお分かりでしょうが、お菓子の質がずいぶん落ちています。小学生の時に学校の前のお店で売られていた不良食品も、これよりはずっとましでしょう。「うらやましいことはない」と言って、贈り物で子供たちの歓心を買おうとしている金正日が本当に憎く感じられます。

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とはいえこの日だけは、お菓子の袋を持って家に帰った北朝鮮の子供たち。一つ一つ惜しみながら、おいしそうに食べたはずです。幼い子供は白色のピーナッツ飴が一番好きです。

北朝鮮ではお菓子も貴重なので、家族が一緒に食べることもよくあります。こうした時は、お母さんが子供に、「明日の朝、将軍様の写真にお辞儀をして一緒に食べましょう」と言ってなだめますが、子供はお菓子をすぐに食べたいと言って駄々をこねます。

このお菓子は1日、2日もすればなくなってしまいそうです。お菓子を全部食べたら、包みを縛っていた青色のクリップは捨てないで、少年団のネクタイピンにします。

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お菓子を全部食べてしまった子供たちは、今度は4月15日の金日成の誕生日(太陽節)を心待ちにします。金父子の誕生日にお菓子の贈り物がなくなる日が来たら、北朝鮮の子供もお母さんにお小遣いをもらって、味が良くて栄養もあるお菓子をもっとたくさん買って食べることができるようになるでしょう。

この写真を見ながら、私たちの子供と一緒に、北朝鮮の子供たちの未来も一緒に考えて見たいと思います。