最近北朝鮮ではやっている商売は何だろうか。もちろん、利潤が一番多く残る商売だ。商売をしてある程度お金を貯めた人は他人の品物を販売してもなかなか儲からないと言い、直接作って売ってこそ利潤が多くなると話している。最近はやりの個人の商売としては、企業所と協力して豆油をしぼる機械(30万ウォン~35万ウォン)を持ちこんで豆油をしぼったり、豆のしぼりかすで人造肉を作って売る事業が有望な職種だという。企業所から電力と場所を提供してもらう代わりに、1ヶ月5万ウォン~7万ウォン相当の利用料を支払う。企業所には1ヶ月当たり、利用料の代わりにディーゼル油20キログラム~30キログラムを渡すともいう。こうした使用料は、電気が円滑に保障されているかということと、支配人との関係によって、5万ウォン~7万ウォンの間で取引きされているそうだ。
また、ピッチでディーゼル油を抜いて売る仕事も利潤がたくさん残る商売だ。原材料は主に、平壌の勝湖里セメント工場や平和火力発電所(平壌火力発電所)、一部の軍部隊などから買って来て、価格は1トン当たりおよそ100万ウォンで販売されているという。だいたい1回2トンあるいは5トンをトラックに積んで、企業所が貸す倉庫に運んで精製する。ピッチではおよそ50%~60%のディーゼル油が抽出でき、状態がよいピッチの場合、80%くらいは出るという。ディーゼル油を取る機械(火炉)は100万ウォン程度であり、販売するディーゼル油は市場価格よりも1キログラム当たり200ウォン程度安く販売されている(市中で販売されるディーゼル油の価格が1キログラム当たり2,500ウォン程度だが、2,300ウォン程度で取り引きされている)。
韓国ではお正月の節日が近付くと、物価が上昇することが多い。だが北朝鮮の場合、反対にお正月の節日になると多くの品物の物価が小幅下落する傾向がある。北朝鮮ではお正月になると国家の配給が出るため、むしろ物価が下がるのである。下の品目の中の小麦粉や豚肉、豆油、ガャ潟刀Aディーゼル油、為替は価格が下がった一方、米やトウモロコシ、卵は価格が小幅上昇した。価格が上がったのは、物価調査の方法や調査の対象、品物の品質による各売台ごとの価格の差などによって、多少の差が存在するからだと思われる。