米は豊作だが、とうもろこしは平年どおり

去年、米や豆は豊作だったが、とうもろこしの収穫高は相対的に不足しているという情報が伝わった。特に、咸鏡道などの北部地域ではとうもろこしが熟する前に日照りが続いたという。

そのため、平壌市内では各洞の糧政事業所の食糧確保量は、相変わらず少ない。去年の収穫高のほとんどが戦時備蓄米と軍隊に回され、一般の住民にはとうもろこしがきちんと供給されなかった。

北朝鮮政府は「最低限、2009年4月まで配給を保障するために、食糧を確保しなさい」という指示を下したが、平壌の各洞の糧政事業所は2月の配給分まで確保されている状態だという。軍隊は2009年に必要な量の60%程度を確保したと言われている。11月の最後の週に1キロ当たり1,800ウォンまで下落した米の価格は、12月の最後の週にまた2,000ウォン台に上昇した。これは米の豊作による安定的な食糧分配措置に対する住民の期待が無くなり、2009年にも食糧が不足するだろうという懸念が、米の価格に反映されたからだと思われる。

豆満江が凍れば国境地域で盛んになる‘豆の密輸’

冬に豆満江が凍りつき、両江道の恵山市では中国に豆を売る「豆の密輸」が流行っている。12月末現在、恵山の市場には1キロ当たり北朝鮮の貨幣で1,000~1,050ウォンで取り引きされている豆を買い集め、中国に1キロ当たり1,350~1,400ウォンで売る人たちがいるという。「豆の密輸」は普通、3~4人が一組になって行っているが、1人が一晩で100キロ売れば、2万5千ウォンは稼ぐことができる。国境警備隊の軍人たちは、この人たちは川を渡る手助けをしているわけではなく商売をする人だからといって、1人当たり5千ウォン程度、川を渡る費用を要求しているという。

大した元手もなくて適当な商売の手段もない国境の住民たちが主に豆の密輸を始める。古鉄や金属を密輸してつかまれば「反逆者」にされるが、豆の密輸をしてつかまっても相対的に処罰が軽いため、盛んに行われているという。

11月中旬に平壌市のソンMョ区域で公開銃殺を執行

11月中旬に平壌市ソンMョ区域ムジン洞のカンドゥクで、強盗と殺人の罪で4人に対する銃殺が執行された。あわせて15人が係わったこの犯罪団は、深夜に道を行く人たちを殴って盗みを働き、数人を殺害した容疑で検挙された。銃殺を凾黷ス残りの11人は、10年以上の有期懲役の刑を受けることになったという。最近、平壌市内では強盗事件が頻繁におきていて、住民たちは夜8時以降は一人で外を歩けないと言っている。