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国家資本さえも減り続けている最中、正常な経済活動が不可能となった北朝鮮の経済を再生するためには、改革・開放ではなく体制を転換する必要があるという主張が出た。

世宗研究所のヤン・ウンチョル首席研究委員は毎月研究所が発行する『情勢と政策』の2月号で、「北朝鮮の経済が発展するために開放は必要条件にはなるが、十分条件にはならない」と指摘した。

また、「政治改革が行われない限り、中国のように政府主導の市場拡大を通じた改革は無理である。社会主義計画経済の本質的で国「的な問題を解決しない限り国の競争力を強めたり、画期的な生産増は期待しがたい」と予想した。

今年の北朝鮮経済については、「新年共同社説で述べたように自力更生を強調しながら、内部志向的な政策を主張する場合、軍部を優先とする現在のシステムの下では経済的な効率性を高めるためや成長のための改革は不可能だ。今年も経済状況は非常に悪い」という悲観的な予想を出した。

特に、「中国の支援が増加したり、米朝関係の改善を通じて国際社会の支援を確保しても、経済回復には至らない。南北経済協力の活性化も一般の住民の社会的な厚生を高めるためには効果があるかもしれないが、北朝鮮経済を正常化させるには力不足」と指摘した。

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さらに、「人道支援による食糧やエネルギー支援は、北朝鮮経済の規模を考慮すると、崩れかけている経済を回復するためにはまだまだ不足している。新しい成長の原動力を作り出すためには統合された経済開発の膨大な支援が必要だ。しかし、これは1、2カ国が負担できるような規模ではない」と説明した。

ヤン研究委員はまた、北朝鮮の経済成長率に関する様々な国内外の研究によると、韓国銀行が推計している北朝鮮の国民総所得は過大評価されていると指摘している。また、北朝鮮経済の中心である重工業や鉱業が速いスピードで衰退しているため、すでに国家資本さえも減り続けている。こうした状況で正常な経済活動は維持できないため、今北朝鮮は大変な状況に陥っていると評価した。

しかし、「2008年は生産部門は低迷していたが、流通部門は成長が目立った。非公式だが市場も活性化し、取引規模も拡大した。市場は厳しい規制にもかかわらず、2009年にはその規模がさらに拡大する」と予想した。

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北朝鮮の市場は生産したものを供給するという形態があまりなく、中国製品の販売と流通が支配している奇妙な形を取っているとヤン研究委員は述べている。そして、商品の供給の減少が政府高官、軍部、国営企業の経営トップらの道徳的な緩みを生み出し、不正や腐敗、賄賂などが日常茶飯事になってしまった状況を作ったという。

実際に人民武力部のような政府の権力機関は、国の特権を使って利益を得ることに夢中になっているという。「深刻な生活必須品の不足・減少は特殊階層が利権確保のために意図的にもたらしている。このように蓄積された相当な量の富は非公式経済に集中し、市場の物価を上昇させる。こうした悪循環が繰り返されている」とヤン研究委員は説明した。