アメリカのオバマ次期政権は北朝鮮の核廃棄が難しいと判断した場合、ブッシュ政権とは異なるレベルの対策をとる可能性が高いという主張が出た。
2日に「アメリカ新政権の発足と対北・統一政策の推進方向」というテーマで統一研究院が主宰した討論会で、統一研究院のチョン・ソンフン先任研究委員は、「オバマ政権の発足後、交渉による核廃棄が難しいと判断された場合、これまでとは全く違う、強力な圧迫が北朝鮮に科される可能性が高い」と主張した。
チョン研究委員は「オバマ政権は北朝鮮に対する漠然とした幻想や安易な考えではなく、鋭い判断や経験を基に北朝鮮との交渉に挑む。人参と鞭を全部見せ、北朝鮮にその中から選ばせる」と予想した。
また、「北朝鮮が合意に違反した事実をよく知っているオバマ政権は、今後全ての対北交渉で「検証の可能性」を最も重要な基準とするだろう。それから、北朝鮮が約束を履行するか否かを厳しく見守る。北朝鮮の交渉戦略が既に全部露出しているため、アメリカの忍耐も長く続かない」と述べた。
統一研究院のキム・グクシン先任研究員もオバマ政権の対外政策と関連し、「オバマ政権が党を問わず構成した外交・安保チームは、対外政策で中立的路線を取ると思われる。当分の間は変化より持続性を選ぶだろう」と予想した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面この日、専門家らは北朝鮮が先に核廃棄などの態度を取らなければ、アメリカ次期政権の対北政策にも変化は見られないと分析した。
統一研究院のパク・ヒョンジュン先任研究委員は「オバマ政権の対北政策は、関与を増やす、包括的に交渉をする、相互主義の取り引きをするなど、5段階で進むと思われる。オバマ政権の政策や態度などを北朝鮮がどの程度受け入れるのかによって、アメリカの対北政策が左右される」と話した。
これは、プルトニウムの無能力化やエネルギー支援の完了→核廃棄の段階についての米朝間の合意→検証の完了及び米朝の外交関係の正常化→北朝鮮の核プログラムの廃棄や米朝首脳会談、国際機関北朝鮮への支援→核物質と兵器の完全な廃棄や平和協定締結の段階を進むという内容だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮大学院大学のリュ・ギルジェ教授も「ブッシュ政権がレイムダックであるため、北朝鮮に対するパワーは民主党が掌握しているアメリカ議会が握っている。オバマ政権の誕生は行政部だけの変化のため、当分の間、アメリカの対北政策の基調は変わらないだろう」と話した。
しかし、北朝鮮専門家は北朝鮮の核廃棄や改革・開放の可能性は低いとも見ている。
パク研究委員は「北朝鮮がオバマ政権の政策に合意するためには、まず北朝鮮が核を廃棄し、人権を改善する。そして、改革・開放に挑むという決断を下さなければならない。しかし、北朝鮮としては体制が安定できるという確信がなければ、できないことだ」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方で、「最近の北朝鮮は内部の変化を前向きで建設的に活用する政策ではなく、逆の方向に向かっている。これは北朝鮮が変化を恐れているからで、非核化や改革・開放に前向きな戦略を下すことは難しい」と指摘した。
アメリカだけと話をし、韓国は排除するという北朝鮮の「通米封南」戦略に基づく対韓国政策はこれからも続くという主張もある。
チョ・ミン先任研究委員は「北朝鮮は核保有を前提に米朝関係が改善するという兆しが見えれば、韓国への攻勢もさらに強める。北朝鮮は韓国の資本主義の流れを遮断する上に、北朝鮮体制に影響を与えない、自分たちが望む支援や南北経済協力を要求するだろう」と予想した。