6カ国協議8日開催説が浮上している中、アメリカのヒル次官補が今週、シンガポールで北朝鮮と接触する予定とアメリカの国務部関係者が1日に明らかにした。
アメリカ・国務部のロバート・ウッド報道官はこの日の定例記者会見で、「ヒル次官補が今日、日本とシンガポールに向かった」と発表した。匿名を要求した国務部関係者は「ヒル次官補が今週、東京で日韓政府の関係者に会う。それから、シンガポールを訪問し、北朝鮮の関係者に会う計画だ」と伝えた。
しかし、ヒル次官補が誰に会うのかについては具体的に話さなかった。だが、これまで6カ国協議の北朝鮮側首席代浮セった金桂冠外務省部長がヒル次官補に会ってきたことを考えると、今回も金部長に会う可能性が高いと思われる。
アメリカのコンドリーサ・ライス国務長官は「6カ国協議は8日に中国・北京で再開される」と発表した。しかし、北朝鮮はまだ公式に発表していない。また、議長国である中国も25日に続き、27日にも「6カ国協議の日程はまだ調停中」というだけで、まだはっきりしていない状態だ。
6カ国協議の参加国は会談が再開されると、核プログラムの申告内容に関する検証システムに合意する計画だが、検証方法と対象については米朝間で意見の食い違いがあるという。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面アメリカはサンプル採取などすべての検証方法や対象を明文化する「検証議定書」の採択を主張しているが、北朝鮮はサンプル採取を拒否し、検証の対価として経済的補償を要求している。
ヒル次官補も今回北朝鮮に会い、検証議定書の採択の山場であるサンプル採取の明文化について、最後の交渉を行うと思われる。
米朝は10月初旬に平壌で検証交渉を行ったが、サンプル採取に対する意見の違いは明らかだった。したがって、こうした意見の差を乗り越えない限り、6カ国協議の開催も不透明だという。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面議長国である中国も米朝間の意見を調停した後、6カ国協議を開催するという態度を見せている。開催される6カ国協議の最大の争点がサンプル採取の明文化による「検証議定書の合意」であるため、これに合意できなければ、6カ国協議の成果も期待し難い。
問題は北朝鮮が他の5カ国が望んでいるサンプル採取の明文化を受け入れるか否かだ。米朝会談での北朝鮮の出方によって、6カ国協議の日程や第2段階の核交渉の進展具合を予想することができると思われる。