鉄鉱石を積んで中国の南坪税関に向かうトラック(本文とは関係ありません)
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経済制裁などにより深刻な外貨不足に襲われている北朝鮮。その解決のために地下資源を安値で売り払っていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が13日に報じた。

両江道の内部情報筋はRFAに対して次のように暴露した。

「貴重な地下資源が昨年の半分以下の価格で中国に大量に輸出されている。鉱山地域の人々は非常に憤っている」

価格暴落も「採掘量を3倍にせよ」

平壌から北東に約60キロ、平安南道(ピョンアンナムド)成川(ソンチョン)郡にある大鳳(テボン)鉱山。主に鉛や亜鉛が採掘されていて、埋蔵量は270万トンと推定されている。

ここで採掘された質の高いタングステンは、昨年9月には1トンで1万ドルだったのが、昨秋以降は4000ドルと半分以下に暴落した。そのため、昨年11月から今年1月の中旬までは輸出が止まっていた。

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ところが最近になり、大鳳鉱山の採掘量を3倍に増やせと中央からの指示があった。大損をしてでも外貨を稼ごうとしているものと思われる。

両江道の別の内部情報筋は、RFAに対して次のように語った。

「恵山(ヘサン)青年鉱山で採掘される銅精鉱、鉛、亜鉛の中国への輸出が続いている。金正淑(キムジョンスク)郡にある龍下(リョンハ)鉱山で採掘される銅やモリブデンも同様だ」

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北朝鮮が大損をしてまで地下資源の輸出を急いでいるのは、今年は祖国光復(日本からの解放)と労働党創立70周年など国家的記念行事が目白押しで、その準備には多くの外貨が必要だからと内部情報筋は説明する。

また、地下資源の輸出を一元化すると同時に、価格を絶対に口外してはならないという金正恩氏の指示が1月中旬にあってからは価格がわからなくなっているという。地下資源の叩き売りに人々の不満がたまっていることを、当局も意識せずにはいられないのかもしれない。