北朝鮮民主化委員会の黄長ヨプ(元労働党書記)委員長に、斧などが入った殺害脅迫の小包を送り、利敵表現物所持の容疑(国家保安法違反など)で拘束、起訴された金某(32)氏が11日、公訴事実を全面否認した。
代表的な親北朝鮮反米学生団体である「6・15共同宣言実践青年学生連帯(青学連帯)」の執行委員長である金氏はこの日、ソウル中央地方法院のイ・ヒョンジョン判事の審理で開かれた公判で、「黄氏に斧が入った小包を送ったことはない」と述べた。
一方で、「検察が押収捜索をして見つけたノート型パソコンのファイルや印刷物を所持していた点は認める」と、一部の利敵表現物の所持は認めた。
また、米国産牛肉の輸入反対集会に参加して交通を妨害し、集会やデモに関する法律に違反したという公訴事実については、「統一団体で活動していて、団体名義の集会に参加したことはあるが、検察が公訴の垂オ立てをした集会には参加しなかった」と言い、「捜査記録を検討した後、具体的な認定の可否について明らかにする」と答えた。
これに対して検察は、黄氏が受け取った脅迫の小包と、金氏の家で発見されたものと同じ帽子と服を着た人物が映ったCCTVの映像や集会現場の写真、利敵表現物などを証拠品として申請した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面だが弁護人は「米朝関係が改善して、平和に向かって行く時点で、統一団体が統一運動をするために表現物を所持したことが処罰の対象になるのか、情状をよく酌量しなければならない」と主張した。
検察は一部の捜査記録を閲覧・謄写することができなかったという弁護人の指摘に対しては、「共犯捜査のために制限された部分があった。証拠を提出しなければならないため公開する」と語った。
警察は2006年12月21日に、自由北朝鮮放送の委員長だった黄長ヨプ氏宛の、赤色の絵の具が振り撤かれた黄氏の写真や斧、警告文などが入った小包の発送者として金氏の逮捕状を申請した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面当時警察は、光化門郵便局のCCTVの画面に映った金氏の顔を根拠に、1年以上にわたる身元追跡過程を経て、27日午後、ソウル江北区スユ洞で逮捕した。警察は金氏の家を押収捜索する過程で利敵表現物を発見し、金氏に対して特殊脅迫と国家保安法違反の容疑を適用した。
次の公判は20日午前、10時15分に開かれる。