人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

  北朝鮮の核計画申告の検証方法を巡る交渉のため訪朝した6カ国協議の米首席代表、クリストファー・ヒル国務省次官補が平壌滞在の日程を延長した。ヒル次官補の突然の日程延長で北朝鮮との交渉に進展があるのではないかという予測が出ている。

  当初、2日に北朝鮮を発つ予定で1日訪朝したが、滞在日程を延期したものの3日までにソウルに戻ってくるのかもまだはっきりしていないと、韓国政府関係者は伝えた。

  外交消息筋は「少なくともアメリカと北朝鮮が真剣に話し合いをしていると思う。これまで核検証方法などを巡る交渉には積極的ではなかった北朝鮮が交渉に真剣に向っていることはいい兆しだが、交渉に進展があるかどうかは、現在のところ言い切れない」と話した。

  これまで北朝鮮は、交渉が自分たちの思い通りに行かないとテーブルを蹴って退出するという交渉スタイルを見せてきたが、現在の進み具合を見ると米朝交渉が前向きに進んでいるのではないのかという解釈もできるという。実際、昨年3月に北京で開かれた第6次の6カ国協議でバンコデルタアジア問題が持ち上がった際、北朝鮮の首席代表である外務省の金桂冠部長は早期帰国してしまった。また、この日開かれた南北軍事実務会談もあまり期待できないと見るや否や、1時間半で終了させた。

  北朝鮮がヒル次官補を招待したことや、それに米国が快く応じたことを考えると、今回の交渉は今までとは違う流れを見せているのではないかという期待を持たせる。ヒル次官補が原則から大きく外れない範囲で柔軟な交渉案を提示した可能性があると思われるため、米朝が深い話し合いに入ったと見られる。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

  別の外交消息筋は「北朝鮮が米国に提案した内容に興味がなかったら、ヒル次官補の滞在延期をさせなかったと思う。検証方法について真剣に話し合いが行われていると予想され、北朝鮮が米国に検証手続きと関連して自分たちの考えを示している可能性もある」と話した。

  一部では、ヒル次官補が交渉相手である金桂冠部長より上位の政府高官と会うために滞在日程を延長したのではないかという話も出ている。最高人民会議の金永南常任委員長や外務省のカン・ソクジュ部長などの名前が挙がっている。

  アメリカ国務省のショーン・マコーマック報道官は1日の定例記者会見で「検証方法などを変えたりする観点での新しい提案を持って訪朝したのではない」と言ったが、ブッシュ大統領が任期末の外交成果を上げなければならない状況のため、米国としては北朝鮮の核問題がこれ以上悪化するのは望ましくないことだ。そのため北朝鮮に柔軟な交渉案を提示した可能性もあると思われる。
米韓政府関係者も、米国が核開発関連地域や施設に対して全面的な検証方法から一歩譲って、未錐錘{設に対する査察の範囲を減らし、寧辺の核施設へ検証範囲を狭くするなど、従来の案より柔軟な交渉案を提示したと伝えた。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

  テロ支援国指定解除と関連し、北朝鮮が検証原則に対して米国と暫定的に合意した上、これを6カ国協議の議長国である中国に提出するのであれば、6カ国レベルで公式議決される前でも米国が北朝鮮をテロ支援国から解除売る方法も交渉案の一つではないかと話されている。

  しかし、北朝鮮がいまだに米国のサンプル摂取や未錐錘{設の訪問などを行きすぎたレベルの査察と非難し続け、受け入れられないと主張している。北朝鮮はまず、テロ支援国指定解除を求めているため、交渉妥結はやや難しいという見通した。

  アメリカも国内世論や検証の実効性などを考慮し、サンプル摂取や未錐錘{設への訪問という2つの原則は譲らないと思われる。アメリカは大統領選を目前に控えた状況で、北朝鮮に譲歩しすぎると、北朝鮮に引きずられたかのような印象を与え、批判を浴びる可能性も大きい。またレームダックで指導力も足りないという。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

  韓国政府の関係者も、「ヒル次官補の平壌滞在延長だけで、状況を前向きに見すぎているようだ。ヒル次官補が韓国に戻ってきてからではないと状況を正確につかめない」と話した。

  韓国国防研究院(KIDA)のキム・テウ国防懸案研究委員長は「ヒル次官補は北朝鮮へ調停された検証手続き草案を持っていたと知っている。ヒル次官補の滞在延長は核問題を巡る交渉を破局させたくない両国がさらに交渉をする必要性があるからだと見ている」と話した。

  キム委員長は、「ただ、北朝鮮の核問題を巡る話し合いの進み具合は、これから当分の間は否定的だ。米国と北朝鮮の交渉の枠を崩さず、互いに主張をしつづけながら、解決の糸口を探ると思われる。」と述べた。