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‘金正日健康悪化説’と関連し、すべての情報と意思決定の権限が金正日1人に集中している北朝鮮の意思決定システムに、今後どのような変化が起きるのか関心が集まっている。

10日のキム・ソンz国家情報院長の国会報告の内容を見ると、先月14日以後、脳疾患の手術を受けた金正日が統治可能な状態に回復するまで、数日~数週間北朝鮮の‘1人決定システム’が正常に作動していなかったと推測される。

金正日は回復しつつあるというが、正常な生活ができるようになるためには、かなりの時間が必要だろうという点と、‘再発の可能性’を無視することができないという側面から、今後の北朝鮮の主要意思決定国「にも変化があると見られる。

特に、金正日の後継者告}と関連し、意思決定国「の変化に伴い、今後の北朝鮮の権力再編も予想できると思われる。

◆ ‘金正日’がいなければ‘北’もない…‘将軍様’の1人統治体制

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金正日は1974年に金日成の公式の後継者に指名された後、80年代半ばから20年以上北朝鮮のすべての権力をほとんど独占してきた。金日成が死亡する前は、父金日成と権力を分担する形をとりもしたが、時間が経つにつれ、金正日が独占するようになった。

北朝鮮は社会主義国家を標榜しているが、旧共産圏の国々とも非常に異なる統治システムを持っている。一般的な社会主義体制は‘党の中央委員会’を基盤に、‘政治局’の会議を通じて、主な国家路線と政策を決めるが、北朝鮮ではこうした党政治局中心の指導体系が瓦解して随分経った。金正日は国政全般に対して‘直接’報告を受け、‘直接’指示する体系を構築した。

統一研究院が10日に発刊した‘北朝鮮体制の展望’という報告書によると、“金正日は先軍政治の下で、党を通じて軍と内閣を統制するやり方から脱して、軍と内閣の主要な部署を直接統制する直轄統治体制を好んでいる”と分析している。

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政策決定の過程でも、“党の政治局や書記局などの協議体に頼るよりは、側近に個別に命令を下して、意見を聞き取る人的統治に依存した政治体制”と評価した。

北朝鮮の外交官出身である、国家安保戦略研究所のヒョン・ャMル研究委員は著書(‘北朝鮮の国家権力とパワーエリート’)で、“金正日の信任と親しみを現わす‘側近’の身分は、地位と立場の次元を越えて権力の意味を持つ”と述べ、“金正日は幹部の中に‘永遠な側近も永遠な非側近もいない’という認識を植え、持続的な忠誠競争と相互牽制を維持している”と説明した。

これ以外にも、各機関がすべての文件を金正日に報告して金正日が最終的に決定を下す‘批准政治(提議書政治)’もすべての権力を金正日に集中させている。こうした批准政治は、国政全般を最高権力者1人に集中させることで、業務の負担の加重と混同、迅速性の欠如など副作用ももたらした。

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◆ 金正日 ‘危急状況’時、意思決定は誰が?

こうした状況で金正日が非常に危険な状況に陥った場合、誰かが出て意思決定を‘代行’するためには、事前に金正日の徹底的な計算と戦略の中で用意された人物が存在しなければならない。

これについて北朝鮮専門家たちは、親族グループ、労働党の側近、軍部勢力を‘3大軸’にあげている。

親族の場合、最も有力な人物は金正日の妹の夫である張成沢労働党行政部長だ。張成沢は2004年に‘権力欲による分派行為をした’という理由で金正日から業務停止の処罰を受けて失脚したが2006年に復帰し、現在は国家安全保衛部、人民保安省、中央検察所、中央裁判所などを統轄している。

張成沢は金正日の長男金正男(37)とも親しいという。金正男は主に、マカオなど海外に滞在しており、現在は平壌にいて関心の対象になっている。

これ以外にも高英姫が死亡した後、事実上金正日の‘ファーストレディー’の役割を果たしている国防委員会のキム・オク課長と、金正日の有力な後継者にあげられている次男金ジョンチョルもある種の役割を果たしていると推測されている。

金ジョンチョルは去年、労働党組職指導部副部長として働いているという説が出ており、今年初めには咸鏡北道清津市を中心にした国境地域に対する検閲を直接指揮し、‘現場授業’を受けたと言われている。

側近勢力の中には、中央党を担当するリ・ジェガン労働党第1副部長と、軍事部分を担当するイ・ヨンチョル党第1副部長などがいる。リ・ジェガン副部長はキム・オク課長と一緒に金ジョンチョルラインに分類されるという分析もある。

軍部には、金正日を最側近として補佐するキム・ヨンチュン国防委副委員長、イ・ミョンス国防委行政局長、キム・イルチョル人民武力部長、キム・ギョクシク人民軍総参謀長、ヒョン・チョレ人民軍総政治局常務副局長などが実勢として存在する。国内外の一部の北朝鮮専門家の間では、こうした人物が実際に力を発揮するようになったら、軍部中心の集団指導体制になる可能性があるという予想が出ている。

統一研究院のホ・ムニョン研究委員は、“金正日の健康の悪化と死亡は状況が全く違う”と述べ、“まだ金正日が生きているため、北朝鮮国内で政策の混線はないようだ”と分析した。

金正日が業務をとれない非常状況については、“機関ではこれまで、金正日をサポートしてきた書記室と国防委員会、人物としては党では組職指導部副部長、軍ではヒョン・チョレやキム・イルチョルなどがしていた仕事を続けただろう”と言い、“韓国で注目すればするほど北朝鮮が牽制されるため、張成沢は外部のメディアが報道するほどの実勢ではないだろう”とも予想した。