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北朝鮮で今年7月初め、喫茶店を舞台にした売春事件に関与した容疑で、20人以上の幹部が摘発、更迭され、うち一部は銃殺されたと、北朝鮮民主化ネットワークの機関紙「NK In & Out」が報じた。

処刑されたユンミ喫茶の女性

経営者記事によると、事件が起きたのは咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムン)だ。ユンミという名の25歳の女性は、市内で自分の名前を付けた「ユンミ喫茶」という喫茶店を経営していた。

ヌード写真が飾られた店内では、売春の斡旋が行われていた。地元の労働党や軍の幹部が常連客だったため、取り締まりから逃れ、荒稼ぎを続けていた。幹部は1回に少なくとも10万北朝鮮ウォンも使って、享楽にふけっていた。これはコメが50キロも買える額だ。

保衛部(秘密警察)の捜査で、20人以上の幹部が一斉に摘発された。そして、7月10日に軍部隊の基地長と、ユンミ喫茶のオーナーが銃殺された。容疑は麻薬を販売したというものだ。

売春を行っていた容疑で処刑されるケースは、決して少なくない。元山(ウォンサン)では、レストランの地下に部屋を作り、若い女性を雇い入れ、売春をさせていたとしてオーナーと関係者が処刑されている。

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処刑を連発する金正日氏

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この背景には、金正日総書記が示した重罰化の方針があるものと思われる。

金正日総書記は、増加する犯罪に対処するために処刑という極端な手段を連発している。1996年、両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)では、金正日氏の指示で派遣された要員が、列車内で強盗を働いた男を捜査も裁判もなくその場で撃ち殺したと、脱北者は証言している。

(参考記事:強盗を裁判抜きで銃殺する金正日流の治安対策

最近の例を挙げると昨年10月、父親が朝鮮戦争当時に韓国軍に協力していた事実を隠して工場の支配人になった75歳が公開処刑されている。

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