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北朝鮮が開城工団の南北経済協力協議事務所(経済協力事務所)の韓国側常駐要員を撤収させた。

統一部の代弁人は、北側が“北朝鮮の核問題の妥結がなければ開城工団の拡大は難しい”という、最近のキム・ハジュン統一部長官の発言の言葉尻をとらえたものだと明らかにした。

今、北朝鮮体制の中心である金正日にとって最も頭が痛い問題は何だろうか? それは北朝鮮の核によって対米関係がうまくいかないことだ。

現在、金正日の長期的な目的は、核保有国であることを黙認され、核兵器を保有した状態でアメリカと関係改善をして、米-中に外交で二股をかけて、経済的、政治外交的利得を得つつ、政権と体制をより安定させるというものだ。敢えて例えるならば核保有国であると同時に、平和的核利用権も持つことになったインドに似た形で、一度行って見ようということだ。 そして、目先に置かれた問題はアメリカにテロ支援国の指定を解除してもらうことだ。こうした条件で、韓国の役目は真面目に物資を支援してくれればよいというのが金正日の腹の内だ。

だが、今金正日は完全な核の申告シリアとの関係の解明に対して直接の圧迫をアメリカから受けており、北京オリンピックを平和的な外交環境で成し遂げようとする中国からも間接的な圧迫を受けている。

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こうした状況の中、韓国は李明博政府になり、対北政策の方向を変えている。更に、韓国の統一部長官は、‘核問題の解決なしには開城工団の拡大は難しい’という発言もしている。金正日の立場としてはこれを言葉尻に、一旦’緊張モード’に持って行くことが何かと有利だと判断したようだ。

金正日には’緊張モード’を通じて、新任のキム・ハジュン長官を手懐けようとする意図も多分にある。

今、金正日が韓国との’緊張モード’に向えば、核問題の成果を望むアメリカもある程度圧迫することができる。完全な核錐垂?v求され、アメリカから受ける圧迫と負担な視線を、しばらく南北関係の緊張問題に向けさせることができるという効果もある。

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一方、中国にとって最も切実なことは、何よりも周辺の安定だ。だが、金正日が緊張を高めようとしたら、中国は短期的に金正日を’なだめる’ 方法をとるしかない。その方法は中国が外交的にアメリカの攻勢を阻んでやり、食糧と油、資金を少し与えることだ。

整理してみると、今回の開城工団の南側要員の追放は、金正日がアメリカの完全な核申告の要求などを弱め、李明博政府を手懐ける作業を始めようとするものであると思われる。ただ、緊張を高調させる対象地域をまず’南北関係の象徴の場所’である開城工業団地にしたのは、金正日がそれでも対米、対中関係を少し意識したからだとみえる。開城工団地域であるため、この問題は’南北間の事項’ということになる。核実験以後の2.13合意からはじまった’平和モード’を再び’緊張モード’に完全に移すと壮言するのもまだ次期尚早だ。

金正日はまず、開城工団に小さな騷動を起こしておいて、李明博政府の最初の’対応手’を打診してみようというのが目的のようだ。今李明博政府がびくともしなければ、今後緊張のレベルを更に高めることもできるが、緊張高調のレベルを高める時は、対南関係よりも対米関係を念頭に置いて決めるだろう。もし金正日がブッシュ政府とは対話を完全に終わらせて、アメリカの新政府と最初からまた関係設定をして行くと決めたら、軍事作戦地域等で挑発して来る可能性がある。この時の挑発は、李明博政府に対する確かな脅迫の性格を帯びることになる。(続く)