北朝鮮では多様な形態と権限を持った、多くの検閲組職が活動している。

一般的な検閲機関は保安署（警察)や検察、人民委員会、農村経営委員会に属する各種の検閲組職だ。これらは一般の住民の動向と、工場や企業所の経営活動を監視、統制する。

中央単位の検閲には、特定の企業や集団を対象にして行われる中央検察所、国家保衛部、人民保安省の検閲がある。90年代に食糧難を経験し、北朝鮮は労働党と検察、保安省、国家保衛部、中央裁判所が合同で行う’非社（非社会主義)5部グループ検閲’というものを作り出した。これは党をはじめとする5つの機関が総動員されたものだ。

‘ 非社（非社会主義)5部グループ検閲’は北朝鮮の各道を対象に、一般の住民から国家の幹部に至るまで、非常に厳しく検閲を行った。これらの組織は処罰の権限も持っており、公開処刑と各種の刑の執行を自主的に執行した。この時期に多くの住民が、生きるためにトウモロコシ1キロを盗んだという理由で公開処刑までされた。

最近の非社会グループの代表的な検閲には、去年8月中旬から10月中旬まで行われた両江道の検閲がある。数百人が動員されたこの検閲では、数千人が調査を受けて152人余りが検挙され、このうち50人余りが教化刑を受け、100人余りが労働鍛錬刑で処罰されたと伝えられた。

両江道の非社会グループの検閲で検挙された人の中には、軍の幹部や党の幹部もいた。非社会グループは直接軍部や道の党に対する検閲を行うことはできないが、住民たちから非理の疑いの錐垂??ｯた幹部に対しては調査することができ、実際に犯罪の行為が確証された場合処罰できる。

北朝鮮の軍で最も恐ろしい検閲は‘保衛司令部の検閲’だ。保衛司令部は元々、人民軍を監視、統制する機関だった。だが、いわゆる先軍政治が始まった1996年頃に、その機狽?蝠揩ﾉ強化して社会全般にわたる検閲や統制、処罰の権限を持つようになった。金正日が先軍政治を打ち出し、社会全般を統制できる協力かつ総合的な検閲機関の必要性を感じたからだ。

保衛司令部は労働党中央委員会（中央党)を除いたすべての機関を検閲することができる。保衛司令部の検閲は“泣く子も黙る”と言われているほど検閲が厳しい。

1997年8月に南浦市で11人を公開処刑し、数署lを非公開で処刑したり収容所に送った事件、1998年5月に両江道で22人を公開処刑して20人余りを非公開で処刑した事件、1998年のソン潟