北朝鮮が4日に発射した300?の新型放射砲が、周辺地域を飛行中だった中国の民航機の飛行軌跡を通過するという非常に危険な状況が発生したことが確認された。
韓国国防省のキム・ミンソク報道官は5日午後、定例記者会見で「航行警報を通知しない状態で北朝鮮が午後4時17分に1回目の放射砲を発射した直後の4時24分、日本・成田から中国・瀋陽に向かう中国の民航機(南方航空所属CZ628)が放射砲弾の飛行軌跡を通過するという非常に危険な状況が発生した」と話した。
キム報道官はさらに「こうした北朝鮮の挑発行為は国際的航行秩序違反であり、民間人の安全に甚大な脅威。国連安保理決議案を違反しており、民間航空機の安全を脅かす反復的な挑発を中断し国際規範を遵守するよう要求した。我が軍は北朝鮮の動向を注意深く見守っており、挑発時には断固として対応する態勢を整えている」と強調した。
韓国国防省によると、1回目の発射時は瀋陽に向かっていた中国民航機が放射砲弾の軌跡と最短で80?以内まで近接した。北西方向に飛行中だった同民航機は、北朝鮮が北東方向に発射した放射砲が通過した上空を7分程度の差で通過したと伝えられる。当時、同民航機は該当上空を10?高度、北朝鮮の放射砲は20?高度で飛行していたという。
中国でもこうした事実を確認し、当惑を隠せずにいると伝えられる。中国の民航機は航行警報を受けていなかったため、同日予定されていた航路に従い1回目の発射当時、北朝鮮の内陸に進入していたという。
一方、中国の旅客機には乗客と乗務員ら220人余りが搭乗していた。韓国国防省は在韓中国大使館を通して同事実を中国側に通知したとされる。