在中国北朝鮮大使館が、金正恩総書記の娘・金ジュエ(主愛)氏の写真を外壁掲示板に掲示したものの、報道直後に突然撤去するという異例の対応を取ったと韓国メディア「サンドタイムズ」が伝えた。
韓国国家情報院(国情院)が12日、国会への報告でジュエ氏が父の後継者として「内定段階」と評価し、それが世界の注目を浴びたことが負担となったのかもしれない。
北京の消息筋によると、掲示板中央には金正恩氏とジュエ氏が並んで立つ大型写真が掲げられ、周囲にも関連写真が複数追加されたという。
北朝鮮が公式な職責も明らかにしていない10代の娘を、海外公館の公式掲示スペースに登場させたのは初めてとみられ、事実上の「後継演出」と受け止められた。
(参考記事:【写真】金正恩父娘“恋人のような密着シーン”に北朝鮮内部から「おぞましい」との違和感も)
実際、金正恩氏は最近、軍事施設や経済部門の視察、国家的記念行事などにジュエ氏を頻繁に同行させ、その存在感を強く印象づけている。一方で、報道カメラの前で父娘が不適切とも受け取られかねない振る舞いを見せる場面もあり、北朝鮮国内からも首をかしげる声が上がっている。
一方、ジュエ氏の写真が掲示板に飾られたとの報道後、韓国の国家情報院は国会で「金ジュエ氏は後継内定段階に入ったと判断される」と報告。
その直後、掲示物は全面的に差し替えられたとサンドタイムズは伝える。
新たに掲げられたのは、故金正日国防委員長の生前の活動写真や、後継者時代の金正恩氏の姿だ。2月16日の「光明星節」を前に先代の業績を強調する意図とも説明できる。
北朝鮮では今月下旬に朝鮮労働党第9回大会を控えている。後継問題への関心が高まる中、ジュエ氏の公式な位置づけが最大の関心事の一つとなっている。
金正日氏の記念日を優先した一時的な撤去なのか、それとも金ジュエ氏に対する過度な注目を避けるためのものなのか—その真意は、いまのところ平壌のみが知っている。
