北朝鮮の金正恩総書記は新年を迎え、李雪主(リ・ソルチュ)夫人と娘の金主愛(キム・ジュエ)氏を伴い、金日成・金正日の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を参拝した。同行した他の幹部らと異なり、金正恩氏一家の3人はいずれも「金日成・金正日バッジ」を着用していなかった。

韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」はこの点について、金正恩氏が自身の統治に対する自信を背景に、先代指導者の「後光」に依存しない姿勢を示そうとしている動きと軌を一にするものだと分析している。

2日に北朝鮮メディアが公開した写真では、ジュエ氏が紫色のスーツ姿で最前列中央に立ち、両脇を李雪主氏と金正恩氏が固めていた。

ジュエ氏は左胸に北朝鮮国旗が描かれたブローチを着用しており、STはこの国旗ブローチについて、「単なる装身具を超え、誇りや愛国心を示す象徴である一方、金日成・金正日バッジのような個人崇拝の象徴とは性格を異にする」と指摘する。このブローチが、「後継者の紋章」となる可能性もある。

(参考記事:「金正恩の娘は国産の服を着ろ」反発強める北朝鮮の若者たち

近ごろジュエ氏の公開の場での登場が増えていることと相まって、こうした演出が将来的な後継体制構築と関連している可能性にも関心が集まっているという。

また、李雪主氏の装いにも注目が集まった。この日、李氏は鍵の形をしたネックレスを身に着けていた。一般に鍵のモチーフは新たな機会や可能性を開く象徴とされ、幸運や富、困難を解決するお守りの意味合いを持つとされる。STは、こうした細部の演出にも北朝鮮指導部のメッセージ性がにじむと伝えている。