北朝鮮が韓国国内の脱北者メディアの報道と関連し、最高指導者を批判する脱北者に対し「物理的に消失させるための実際的な措置を断行することに決めた」と威嚇した。これは金正恩が今年初め、ナチス・ドイツの独裁者であるヒトラーの著書を幹部に贈ったという脱北者メディアの報道に激憤したもの。
19日の朝鮮中央通信によれば、人民保安部は特別談話を通し「我々に対する謀略宣伝と非難に執拗に執着している米国と南朝鮮の現当局者、悪質な保守メディアも無慈悲な正義の洗礼を受けることになる」と主張した。
韓国の警察庁に該当する人民保安部は同日、「誰も真似することのできない後代愛、未来愛の篤い偉人的風貌に対し勇敢にも卑下し中傷する大罪を犯している」と非難した。
人民保安部はまた「脱北者らを『北朝鮮問題専門家』などに仕立て上げ彼らを我々に対する公開的な非難戦に駆り立てている。(脱北者らが)現在の南朝鮮傀儡集団と強盗米帝の庇護操縦を受け、彼らとともに対決劇の主役を演じながら我々の尊厳と体制をむやみに中傷冒涜していることは許されない」と付け加えた。
これに先立ち18日、米国のワシントンポスト(WP)は脱北者が作り上げたメディアを引用し、金正恩が1月8日の自身の誕生日を迎え労働党中央委員部長級幹部にヒトラーの著書「我が闘争」を贈ったと報道。韓国国内の一部メディアもWPを引用し同様のニュースを伝えた。