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北朝鮮民主化ネットワークのユ・セヒ理事長(写真)が李明博政府の今後の対北政策に対してコメントした。

- 北朝鮮は新年の辞で、今年を’歴史的転換の年’とした。北朝鮮の対内外政策に大きな変化があると予想するか?

北朝鮮の人民の人権の向上と東アジアの安定のために、一番望ましいことは北朝鮮が開放を選択することだ。だが、長期的に見る時、金正日政権が存在する限り、北朝鮮の変化を期待することは難しいと思う。こうした現実を認めなければならない。

太陽政策のように北朝鮮を助けてやれば、自ら開放をするはずだという期待は空想に過ぎない。この10年間の経験を通じて、こうした事実は充分に立証された。

例えば、北朝鮮政府は配給制ができないほど経済が貧しい時は、北朝鮮の住民の市場の利用に目をつぶった。だが、外部の援助で状況がよくなり、再び配給制への復帰を試みて市場統制を強化している。

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旧ソ連や中国も、安保や経済分野で北朝鮮を助けてやれば、北朝鮮が自分たちの考えのように変わるはずだという期待感を持ってきたが、核問題や開放問題など、どの分野でも成功することができなかった。

無条件の支援だけでは、北朝鮮の変化を導き出すことができないというのは、韓国だけではなくアメリカや中国、日本、ロシアとも経験した。今はあめと鞭を適切に活用しなければならない。

- 李明博氏の対北政策の基調をどのように評価するか?

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李氏が核問題や人権問題と連携して、対北支援を行うと明らかにしたことに対して肯定的に評価する。今、金正日はこの間の自らの対南政策を振り返り、今後李明博政府を相手にする解法を探っているだろう。

太陽政策勢力が、どうして大統領選挙で敗れたのか分析しているだろう。もちろん、韓国政府が変わったと言っても、金正日がそのまま新政府に歩調を合わせるとは思わない。

金正日に‘李明博は自分の公約どおり政治をする人だ’という点を認識させなければならない。実用主義が必要によって対北政策を覆すものなら、北朝鮮に再び誤ったメッセージを伝える可能性がある。

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- 執権の初期に李明博政府に望む点は?

まず、韓米関係を急いで修復しなければならない。今、アメリカでは民主党も共和党も韓米関係の修復を強く希望している。

具体的な政策の推進としてまず考慮しなければならない事項は安保だ。安保を効果的に行うには、国民が安保の状況をきちんと分かっていなければならない。次に透明性を確保しなければならない。金大中、盧武鉉政権が非難を浴びた理由の1つは、対北政策であらゆる便法を動員したという点だ。李明博政府は過去の政府の対北支援事業の金額と内容に対して、国民に明らかにすることから始めなければならない。

- 北朝鮮の人権団体のリーダーとして、新政府に建議する事項が多いようだ。

まず、北朝鮮で生存している国軍捕虜と朝鮮戦争時の拉致被害者、戦後拉致被害者全てを、ひとりも残さずに韓国に連れて来なければならない。こうした問題を、北朝鮮の核問題や南北関係の下位議題に転落させてはいけない。

北朝鮮の人権政策に対する制度的装置を用意することも急がれる。まず、国内法として北朝鮮人権法を制定しなければならない。金泳三政府時代から国会に上げられたが、1日も早く法制化させなければならない。

同時に、政府に北朝鮮の人権担当部署を設置しなければならない。金泳三政府の時、北朝鮮人権担当部署を作ったが、金大中政府の時代に消えた。単に再開するのではなく、更にアップグレードした専門部署を作らなければならない。

また、北朝鮮人権特委を設置して、北朝鮮の人権団体と連携した対北政策を展開しなければならない。いわゆるツートラック(two-track)政策と言えるが、政府がすべきことと民間団体ができる仕事を調和させて分担するのだ。

更に、国際機関と国際人権団体も力を合わせれば、フォートラック(four-track)政策にまで発展させることができる。

- 北朝鮮の人権団体も、新政府の出帆に合わせて政策の建議書を用意していると聞いているが。

北朝鮮の人権団体は今後、’北朝鮮人権政策協議会’を作り、共同して対応することで意見が合った。今後、意を共にする国内外の団体とともに、共同戦線を構築するつもりだ。

私たちは政府に向けた政策の提言だけではなく、対国民教育の広報活動にも力を傾ける計画だ。この間、北朝鮮の人権問題や北朝鮮の核問題に対する国民の関心はあまり高くなかった。国民はこうした議題が、自分たちの日常と非常にかけはなれていると感じているからだ。国民の関心は経済に集中しているが、北朝鮮問題の至急性も認識しなければならない。

私たち国民が北朝鮮の人権問題に一層関心を持ったら、金正日の態度も変わるだろう。

国民の意識の変化が北朝鮮の内部政策にも影響を与えることができる。対国民広報は、本質的にとても重要なことだと思う。