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ウクライナの通信社RBCウクライナが24日に伝えたところによると、ウクライナ軍は英国製の巡航ミサイル「ストームシャドー」でロシアのクルスク州を攻撃し、現地にいた北朝鮮軍兵士500人以上が死亡したという。

死亡情報は確認されたものではないようだが、戦場にいればどのような被害が出てもおかしくない。北朝鮮は、派兵した軍人が死亡したり失踪したりしても、国内に対し徹底的に隠ぺいする方針だとされるが、隠し通せるとは思えない。

兵士らの死亡情報が国内に伝われば、兵役忌避の増加が予想されるが、それよりいっそう深刻な事態も起き得る。軍官(将校)のなり手がいなくなることだ。

朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の軍官といえば、社会的地位が高く、かつては羨望の的だった。新兵も、後備幹部(軍官候補)に選ばれて軍官学校に入ることを夢見ていた。責任は大きいものの、特別配給の対象者となり、衣食住すべての面において、優遇され、安定した暮らしを送れたからだ。

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ところが、状況はコロナ前から激変している。今では、後備幹部に選ばれそうになったら、あらゆる手を尽くして逃れようとするという。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、朝鮮人民軍総政治局は2年ほど前、後備幹部に選ばれた対象者を調査して、理由なく選抜を逃れようとする者がいれば処罰するとの警告を発した。それほど、逃れようとする人が多いということだ。

それもそうだろう。軍官に対する特別配給はかなり前に止まってしまい、食糧と住宅不足で苦しい生活を強いられている。それでいて、命令が遂行できない場合には、重い処罰を受ける。コロナ禍においては、国境封鎖の任務をまっとうできなかった国境警備隊の将校らが処刑された例もある。

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「特権は消えたのに、重い責任だけ残っている。誰が軍官になんかなろうとするものか」(RFAの情報筋)

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選抜を逃れようと健康診断書を偽造した容疑で摘発された兵士は、朝鮮労働党への入党や除隊後の大学入学の推薦が全面保留となり、除隊しても、ブラック労働の現場に追いやられる不利益を受けるという。

それでもなお、選抜を避けようとする風潮は減っていないもようだ。

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兵士たちの間では、軍官学校を出て軍官になれば、人生の全盛期をすべて軍に捧げなければならず、途中で退役(退職)したとしても、生き馬の目を抜くような厳しい民間社会では商売での競争に勝てないとの認識が蔓延しているとされる。

それに加え、戦地へ送られ命の危険すら生じるとなれば、軍官になろうと思う者はさらに減るかもしれない。