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朝日新聞デジタルは15日、北朝鮮が輸出製品を紹介する公式ウェブサイトで、「サンリオの人気キャラクター『ハローキティ』に酷似したデザインを使った服を販売している」と報じた。

サンリオは同紙の取材に対し「無断使用と思われる」としており、これが事実だろう。

もっとも北朝鮮とハローキティ、というより「金正恩とハローキティ」の関係は、今回初めて明らかになったものではない。

北朝鮮がかつて運営していた対外ウェブサイトのひとつである「朝鮮の今日」は2015年4月10日、金正恩氏が「ハローキティ」や「くまのプーさん」などの海外キャラクターに愛着があるとする内容の記事を掲載した。

同サイトは、「“キティ靴下”と“プー靴下”」というタイトルの記事で、金正恩氏が2012年7月に平壌靴下工場を現地視察した際のエピソードを紹介した。

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記事によると、金正恩氏は、新製品のサンプル室を見て回りながら、「美しい柄の靴下」に大いに満足しながら、現場の技術者と次のような会話を交わした。

正恩氏:「キティ靴下」があるなぁ。「プー靴下」もあるのか?
技術者:「プー靴下」もあります。
正恩氏:「プー」が何なのか、よくわからない人もいるから説明してみなさい。
技術者:「プー」というのは、世界的に広く知られている漫画映画の主人公である小熊のぬいぐるみです。
正恩氏:ここの技術者は、若いから「プー」のことをよく知っている。子供の靴下には、子供たちが好きな漫画の絵をプリントしなければなりません。

ここに出てくる「キティ」とは「ハローキティ」のことであり、「プー」とはディズニーキャラクターの「くまのプーさん」のことだ。

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記事は、最後に次のような一文でしめくくった。

「趣味、年齢に応じた心理的特性を知り尽くして、時代に劣らないように絶えず知識を更新して、実力を固めていかなければならない」

北朝鮮では、ディズニーキャラクターは以前から人気があるが、「ハローキティ」も同様であるようだ。しかし、この二つがアメリカや日本のキャラクターであることについては、いっさい触れられていなかった。

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そして今回、ハローキティの無断使用が明らかになったことには、日本企業の権利侵害に加えてもうひとつの見方がある。北朝鮮は反動思想文化排撃法を制定して韓流をはじめ海外文化の取り締まりに血道を上げている。

(参考記事:「見てはいけない」ボロボロにされた女子大生に北朝鮮国民も衝撃

それにもかかわらず「ハローキティ」が禁止の対象外とされているのは、金正恩氏の「寵愛」によるものではないかということだ。

もっとも、金正恩氏はキティやプーに限らず、あらゆる海外文化を自分だけは無制限で楽しんでいるのだろうが。