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金正恩時代の北朝鮮軍部を代表する人物李英鎬(リ・ヨンホ)総参謀長が政権スタート6ヵ月あまりで突然に粛清され、内部の権力闘争本格化の可能性が高まるとの判断もなされる。

親李英鎬勢力が、崔龍海(チェ・リョンヘ)総政治局長に対し逆攻勢に出るか、さらには金正恩に対する軍部の反発に繋がるという危険な憶測まで出されている。北朝鮮の権力闘争の発生可能性が解き放たれた以上、多様な推測が活発に起きてくる見込み。

金正恩権力の虚弱性に二つのことが指摘される。金日成集権以後、金正恩時代に入って初めて権力分占時代を迎えたという点だ。金正日が首領として権力を独占した時と異なり金正恩は張成沢及び軍部と権力を分けている。
グ・ボンハク国際大学院教授は「金正恩自らが、権力闘いで権力を争取・掌握する過程が省略されたことが最大の弱点」と語る。後継習得期間も短いため経験や権力掌握力が劣るという指摘だ。

そして、労働党や体制イデオロギーが力を失った条件で、体制に対する不満をろ過する装置が適切でない点が弱点だ。従って各種の不満が金正恩に向けて高まる可能性が高い。金正恩が下手に刀を振りかざすと反発につながるということだ。

金正恩体制が、今後直面する挑戦に脆弱性を現わす条件が整えば、権力闘いは軍部と労働党、軍部と金正恩の対決になる可能性が高い。しかし李英鎬の解任が直ちに権力闘いに飛び火する可能性は低いというのが大半の見方だ。

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キム・ユンテム北朝鮮民主化ネットワーク事務総長は「金正恩はまだ権力安定状態ではないが、第1権力の位置にあり、幹部の意識が金正恩に集中している現時点で内紛が起きる可能性は低い」と語る。しかし「金正恩がロケット打上げ失敗のような過失を内外政で繰り返し幹部たちの疑心が拡大すれば、権力闘いが発生する環境が造成される」と言う。

今回の李永鎬事件は、そのものよりは拡張性が注目される。金正日は、1990年代社会主義沒落以後、軍を統治の先頭に立てた。しかし権力が完備されない金正恩が、張成沢、崔龍海など非軍部出身人物に相当期間、注力した場合、軍部の不満が累積することにもなる。

パク・ヨンホ統一研究員先任研究委員は「金正恩を頂点にする受領支配体制を確立していく過程で、主要幹部に対する粛清や革命化措置は必要ならばいつでも行える」としながらも「張成沢を頂点にする勢力に力が注ぎ込まれたら、軍部から他の元老と手を結び反撃が出る可能性がある」と述べる。張成沢、崔龍海に力が集中されればむしろ逆效果を生むという指摘だ。

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一部では張成沢と金正恩の葛藤を見守る必要があるいう主張もある。軍部が物理力を動員することは簡単だが、金正恩と対立するできる人物がいなければ実際の行動に出ることは難しい。ただ、金正恩が失策を繰返し幹部たちの世論が悪くなることで、張成沢を牽制しようとする場合、二人の葛藤が始まることに繋がる。このなれば北朝鮮の権力地形が大きく搖れ始めることになろう。

北朝鮮外交官出身のホン・スンギョン北朝鮮民主化委員会委員長は「張成沢が金正恩との関係を徹底して処世すると考えられる」と語り「金正恩が、自分の統治力を育て行くに障害になると思えば、張成沢を李永鎬のように処理することもできる」とも述べる。

ホン委員長はさらに「二人に葛藤が生じれば、これは金正日時代とは違い大きい事変につながる可能性が大きい」、「中国も愼重に判断するであろうが、金正恩に危機が訪れたら親中派である張成沢を支持するであろうと考えられる」と語る。.