中国の国家安全庁により強制拘束され103日が経過した、北朝鮮人権運動家の金永煥(キム・ヨンファン)氏他韓国人3名の釈放が秒読みではないかとの推測がなされている。中韓双方の彼らに対する協議に進展がみられるなか、今回の孟建柱公安部長の訪韓で釈放が可視化するのではとの展望だ。
9日、国会本会議での金氏一行釈放決議案採択と関連した与野党協議の過程で、このような兆しが見られた。政府は同日、外交的努力が展開される中、今回の決議案採択を延期してほしいと与野党に要請した。中韓双方で金氏らの釈放と関連し可視的な成果が予想されるため、決議案採択を延期することを要請したものと思われる。
政府はこのような推測に対し慎重な態度をみせているが、早期釈放を求める政府としては、非公式的に金氏釈放問題を提起するものと予想される。
中国が金氏らを起訴せず100日間余り強制拘束しているだけに、12日訪韓する孟部長が肯定的なメッセージを伝える可能性もあるとの見通しだ。
政府当局者はデイリーNKに対し「現在まで中国側からこの問題について具体的に通告を受けたものはない。孟部長の訪韓は以前から予定されていたものではあるが、起訴を起こしておらず、高位級官僚が来れば解決のきっかけになることもあり様子を見ている」と述べた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面孟部長は訪韓中、金星煥外交通商部長官、権在珍法務部長官、元世勲国家情報院長と面談し、両国間主要懸案について協議する予定だ。またその席上で韓国政府としては、主要懸案であるだけに金氏らの問題にも触れるものと思われ、期待混じりの展望がなされている。
別の政府当局者は「(金氏らに対する)回答を得るのは容易ではない。しかし公安部長であるため、韓国側からの意見提示は可能。中国が起訴をしていないため、少しは期待している」と述べた。
一部では中国政府が金氏一行が韓国側の情報機関と関連があるものと認識しており、孟部長が元院長とは同問題に触れないだろうとの指摘もある。情報当局者は「金永煥氏の問題はこちらとは関連がないため、孟部長と面談する際に関連した話はしない」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面