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金正恩は29日午前11時、金日成広場に平壌市民や軍人など10万人が集まった中で開かれた中央追悼大会にも姿を現わした。父の葬儀を主催する喪主としてだが、住民に新リーダー誕生を宣言する意味が大きかった。

そのような面から追悼大会は金正日への哀悼ではなく、金正恩の唯一指導体系を確立して革命偉業を達成するために、金正恩に忠誠しなければならないという点に焦点が合わされた。

28日の告別式で霊柩車の横を歩きながら涙を見せて「親孝行」な息子の姿を演出したが、追悼大会では北朝鮮体制を導いていくリーダーとしての強靭なイメージを見せているようだった。

金日成の追悼大会で金正日が行った様に、金正恩は主席団に一番最初に入場した。金正恩の後ろには金永南(キムヨンナム)、張成沢(チャン・ソンテク)、李英鎬(リ・ヨンホ)が入った。これは、10万群衆の前で北朝鮮の最高者は金正恩であると今一度確認させる効果を狙っている。

金永南常任委員長は追悼辞で「金正恩同志は指導の中心であり、党と軍の最高司令官として報じる。金正日の最も大きな成果は後継を完成させた点」とし、金正恩への3代世襲を正当化した。

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続いて、金己男(キム・ギナム)書記も「敬愛する金正恩同志の指導の中心に高く奉じて仕え、金日成、金正日同志の党として強化・発展させていかなければならない」とし、金正恩への忠誠と団結を強調した。

氷点下の気温にもかかわらず、金日成広場には軍服を着用した軍人と平壌市民など10万人が動員された。軍人たちは金正恩氏が登場すると即座に直立不動の姿勢を維持し、新指導者に対する礼遇を表した。

群衆を動員する政治スタイルは、金正日が偶像化の道具として利用した典型的な統治方法である。金正恩も群集を動員し、自らが新指導者であることを公表すると共に、代を継いだ革命偉業の達成に向け住民の一致団結を強調した。

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追悼大会は一種の報告大会の性格があり、金正恩の独立した発言は行われないとの予想があった。金日成の死亡追悼大会では金正日は何も発言をしていない。

しかし、これに対して一部では、金正日が偶像化の一貫として活用した神格化戦略を金正恩も駆使すると言われている。金正日の肉声が住民に公開されたのは、一度しかない。