北朝鮮の男女18人「吊し上げの刑」の流出映像

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北朝鮮の最高人民会議常任委員会は2020年12月4日の第14期第12回総会で、「反動的思想・文化排撃法」(反動思想文化排撃法)を採択した。同法の詳細は明らかになっていないが、韓国デイリーNKは北朝鮮当局が作成した同法の説明資料を入手している。

資料では、例えば同法27条について、次のように説明されている。

「南朝鮮の映画、録画物、編集物、図書、歌、図画、写真などを直接見たり聞いたり保管したりした者は5年以上15年以下の労働教化刑(懲役刑)を宣告され、コンテンツを流入させ流布した者は、無期労働教化刑(無期懲役刑)や死刑など最高刑に処す」

死刑までは行かない場合でも、北朝鮮当局は様々な方法で国民に恐怖心を与えている。例えば、韓流ドラマを視聴し流布した人々を吊し上げる様子を収めた映像を制作し、恐怖心を極大化させようとしている。

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韓国デイリーNKは北朝鮮国内の情報筋から「首都であらゆる反社会主義・非社会主義現象を消し去るための闘争をさらに強く繰り広げよう」というタイトルの宣伝用映像を入手した。

映像の中では、海外から流入した映像コンテンツを視聴または流布した容疑で逮捕されたと推定される人々が、群衆の前で公開的に批判を受けるような場面がある。

映像は不鮮明なのだが、ある場面では少なくとも18人の男女が群衆の前で吊し上げられている。また、彼らの氏名や年齢など個人情報も公開されている。当局の意図は、こうした人々に「反動分子」の烙印を押したうえで、「こんな連中と付き合うとロクなことにならないぞ」と示唆して社会的に孤立させ、他の人々が同様の行為に走らないよう抑止しようというものだろう。

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公開批判を受けた人々は恐らく、その場で刑事裁判の判決を言い渡され、教化所(刑務所)で懲役刑に処されるものと見られる。

北朝鮮は公開処刑を含め、とにかくこうした手法を多用する。だが重要なのは、いくらやっても韓流の視聴や流布は止まっていないということだ。

一部の人々が吊し上げられ、見せしめにされても、国民の大多数が韓流コンテンツを視聴している事実があるのだから、見守る人々は「彼らは運が悪かっただけ」と考えることだろう。

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すでに通用しなくなった手法にしがみつく北朝鮮当局も、実のところ、韓流の視聴を止めさせるのは不可能と悟っているのかもしれない。