帰国を許されずロシアで足止めを食らう「北朝鮮の兵士」たち

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ウクライナ侵略により、外資の撤退など経済的混乱に見舞われているロシアには現在、北朝鮮から数万人に及ぶ労働者が派遣されている。

国際社会の制裁により一時は大暴落したロシアの通貨ルーブルだが、ある程度持ち直したことにより、米ドル基準の上納金の支払い額が極端に増えることはなくなり、労働者たちは胸をなでおろしているだろう。

しかし、彼らを苦しめているのはそれだけではない。彼らの一部は朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士で、兵役の期間が満了しても帰国できずにいるのだ。

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現地のデイリーNK情報筋によると、首都・モスクワに派遣された朝鮮人民軍第7総局所属のチェさんら4人の兵士は、派遣期間、兵役期間ともにとっくに過ぎているが、北朝鮮への帰国は認められず、建設現場などで働き続けている。

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原則として彼らの滞在期間は3年で、チェさんらは2018年に派遣され、2021年には帰国し兵役も終えることになっていた。しかし、コロナ鎖国により一切の入国が認められなくなったことから、ロシア滞在が長引いているのだ。

そんな状況に耐えられなくなった兵士の離脱も報告されている。先月中旬、モスクワ第7総局所属の兵士2人が、許可なく部隊から外出し保衛局(秘密警察)の要員に逮捕される事件が起きた。

彼らは、夜のバイトのためだったと釈明したが、保衛局は脱北容疑をかけ、2人を監禁している。

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これに関連して情報筋は、北朝鮮は兵士を労働者として海外派遣する場合、思想的に徹底的に武装され、故郷に家族がいる――つまりは「人質」がいるなど、逃亡のおそれの有無を熟慮するが、当局は一般労働者より朝鮮人民軍の兵士の方をより活用すると、背景を説明した。

他の部隊にも帰国できずにいる兵士が複数おり、夜間の残業を行ってもタバコ代すら稼げないほどの状況で、逃亡を考える者も多いと情報筋は伝えた。

逃亡に成功してロシア国内に紛れ込み、働き続ける者も少なくないが、最終的に難民認定を受けたり、韓国や第三国への定住に成功したりするケースはさほど多くないようだ。

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