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対話派の 柳佑益 ( リュ・ウイク )氏が統一部長官に内定し、李明博政権末期に首脳会談が再推進される可能性が高いと多くの専門家は考えている。しかし、韓国政府は依然として天安艦・延坪島事件の謝罪という課題を抱えており、実現の可能性は不透明である。

人事聴聞会を控えている柳氏は先月31日、記者に「南北関係の実質的な発展のために、(対北政策で)柔軟性が出せる部分がないか工夫をするだろう」と明らかにした。これに対して北朝鮮は3日、「よいことだ。見守っていく」との反応を見せている。

柳氏は、駐中大使時代から北朝鮮との対話チャンネルを維持し、南北首脳会談と関連した秘密接触を数回行ったという。同候補者は昨年末、北朝鮮のキム・ドクリョン民族和解協力汎国民協議会(民和協)常任議長と会い首脳会談の必要性に共感したが、天安艦問題を乗り越える事が出来なかった。

金正日が天安艦問題の直接謝罪は難しいという立場を維持している以上、韓国政府の譲歩がなければ合意には至らない状況である。

一部では、天安艦・延坪島事件への直接的な遺憾表明ではなく、朝鮮半島の安定と挑発の再発防止、軍事的緊張緩和など、包括的なレベルでの合意されるとの見方もある。昨年、西海上で発生した南北の悲劇的な事態に対する遺憾を表明し、南北は再発防止に務めるという包括的な合意である。

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南北首脳会談と関連した接触が行われれば、 一先ず韓国政府は、 天安艦・延坪島事件の謝罪表明を再度要求するとみられる。しかし、これまでの様な北の謝罪を引き出すという原則にとらわれる事なく、首脳会談開催に向けある程度の落とし所を探っていると思われる。

北朝鮮も原則的に長官交代を肯定的な信号と捉え、来年の強盛大国入りの目標などからも包括的な合意に柔軟に対応する可能性もある。

匿名を要求した国策研究機関の研究委員は、デイリーNKとの通話で「天安艦・延坪島問題を乗り越え首脳会談が実現される可能性はそれほど高いとは思わないが、政府は既存の原則の固持よりは、柔軟性を発揮して首脳会談成立に最大限の努力をする可能性がある」と見通した。

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チョン・ソンジャン世宗研究所首席研究委員は「南北首脳会談と関連して、南北間の利害関係が合致する部分がある。北朝鮮としては、来年の金日成誕生100周年を機に南北関係を改善し、可能な限り支援を受けようとするものであり、韓国は、来年の総選挙や大統領選挙を控えて対北政策の成果が必要となっている」と説明した。

「韓国政府が北朝鮮の謝罪を引き出しにくい状況で、この問題にしがみつくことはできない。北朝鮮が延坪島問題に遺憾を表明し、天安艦事件に関しては間接的な遺憾を表明する包括的なレベルでの謝罪で合意する可能性がある」と強調した。