ロシアを訪問中の金正日はメドベージェフ大統領と首脳会談を行うと予想されるが、北朝鮮とロシアの大規模な経済協力計画の今後に関心が寄せられる。
今回の金正日の訪ロは9年ぶりだが、『モスクワ宣言10周年』を迎えるだけに友好的な雰囲気が演出されるだろう。ロシアとしては今回の首脳会談を通じて朝鮮半島に影響力のアピールと強化を狙うと見られる。
イム・ガンテク統一研究院選任研究委員は22日、デイリーNKとの電話インタビューで「北朝鮮は米日韓との関係改善を狙ったが状況は芳しくない。ロシアと接触することで中国依存の負担を減らすと同時に、代わりうるパートナーを探しているようだ」と見る。
同時にロシアが対北人道支援の食糧5万tの一部を送ったのも北朝鮮の関心を引くためと見られる。
一方、今回の北朝鮮側の訪問団の随行員を見ると、ロシアとの経済協力を重要視していることが見られる。訪問団に名前を連ねる金正日の妹婿・張成沢(チャン・ソンテク)国防委副委員長は、朝ロ間の経済協力を主導しているようだ。改革・開放派の代表的人物である朴奉珠(パク・ボンジュ)が随行団に含まれていることも訪ロに込めた期待が現れているのかもしれない。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面先月には、ロシアが北朝鮮を通じたガス供給なども議論したことから、露朝経済協力に対するなんらかの合意が導き出される可能性もなきにしもあらずだが、北朝鮮が望むような大規模な経済協力の成果と人道支援が得られるかどうかは不確実だ。
イム研究委員は「北朝鮮の核問題が未解決な条件で、露朝間が経済協力に合意したとしてもイベント的な要素が強い。周辺国の反発など実際の経済関係を構築するためには議論すべき問題が山積みだ」と指摘する。
今回の首脳会談で主要議題として6カ国協議の再会問題も話し合われるだろう。北の核外交の第一人者であ姜錫柱(カン・ソクジュ)内閣副総理と金桂冠(キム・ゲグァン)外務省第1副長官の遂行がそれを表している。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面また、国防長官に該当する金英春(キム・ヨンチュン)人民武力部長と核・ミサイル開発の責任者の朱奎昌(チュ・ギュチャン)党機械工業部長が同行したことから軍事武器の導入を要求する可能性もあるかもしれない。