1990年にソウルで開かれた南北高位級会談で盧泰愚元大統領は、大統領府を訪問した北朝鮮のヨン・ヒョンムク首相(当時)に金日成の戦争責任を問いかけた事実が初めて公開された。
盧泰愚元大統領は、9日に出版した回顧録「政治資金と私」で在任期間中の活発な南北対話の秘話を紹介した。
盧元大統領は「私は9月6日午後4時、ヨン総理ら北朝鮮代表団10人を大統領府に招待し、南北問題全般についての韓国側の立場を説明し、南北首脳会談の早期開催を提案した」と明らかにした。
同元大統領は会談直後、ヨン元首相との個別面談を行なった席で、朝鮮戦争勃発の張本人は金日成という事実を明確に伝えたという。
盧元大統領が回顧録で明らかにした当時の話は下の通りである。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面「金日成主席は朝鮮戦争を起こした張本人である。朝鮮戦争は多くの我が民族を殺戮し血が流れた。その罪の張本人である」
「私は当時学生だった。私も戦場に出て戦い、多くの友人や仲間が死んだ。私は、明確な被害者だ。厳然とした悲劇が、今後、我々の歴史の中で消え去る事はないだろう。過ちを犯したのなら、その過ちを悔いて何かしらの罪の償いをしなければならない」
「今、我々がこの様に陽極で対立しているが、これ以上はこの様な悲劇が生じてはならない。南北間の協力関係が成り立ち、我が民族に大きな希望を抱かれる場合には、罪が許されるだろう」
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面盧元大統領は金日成が戦犯である点を明確に明らかし、結者解之の次元で自ら解決する必要があり、南北首脳会談の必要性も真剣に伝えたと明らかにした。
「今後、キム主席がどれだけ生きる事が出来るだろうか。私はまだ若い。私は、誰とでも会う機会があるが、キム主席は高齢であり、そのような機会があまりない。他の誰のためにというよりも、首脳会談はあなた方の主席の為になる事である。だからこの気持ちを素直に伝えてほしい」と語ったという。
この話を聞いたヨン元首相は真剣な表情で、「はい、わかりました。必ず伝えさせて頂きます」と答えたという。盧元大統領は、ヨン元首相の印象について「ソフトでスマートな印象」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面また「当時、私は本当に金日成を思って心からそのような話をした。金日成は途方もない歴史的な悲劇を生んだ当事者ではないか。ケジメを付けなければならない張本人である」と回顧録で述べている。