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北朝鮮政府の厳しい取り締まりにもかかわらず、2000年以後北朝鮮に流通した外国の映画と韓国のドラマのVCD(Video Compact Disk)が、最低百万枚を超えると伝えられた。

北朝鮮の住民を対象に、韓国と外国の映画のVCDを流通させてきた脱北者、チェ・ヨンボム(仮名・38歳)氏は、“平壌だけではなく、ピョンャ唐竦エ津、咸興、元山、新義州を含めた大都市の市場に行けば、闇市で数百、数千種類の映画とドラマのCDを購入することができる”と言った。

チェ氏によれば、北朝鮮国内の外国映画のCDは、推測されているよりもかなり大衆化しているようだ。

チェ氏は北朝鮮最大のVCD取り引き市場はピョンソンの市場だと語った。“ピョンソンの市場だけでも、取り締まりを避けて韓国のドラマと外国の映画のCDを売る商人が百人以上はいる。1人が最低数百枚、多くは2千枚以上持っている。上(政府)が取り締まりをしているが、阻むことができない。今まで流通したVCDは数百万枚を超える”と言った。

また、“平壌で流通しているVCDが、別の地方よりはずっと多い”と述べ、“2000年代初頭には香港映画、半ばには韓国のドラマ、最近では韓国で翻訳したアメリカの映画もかなり人気を呼んでいる”と言った。チェ氏は平壌や大都市と地方の文化の水準の差が大きく、はやりのジャンルは異なると伝えた。韓国のドラマ’冬のソナタ’が平壌では古典になったが、地方では依然として人気であるという。

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チェ氏は北朝鮮の人たちの間で韓国ドラマ熱風が吹き、国境地域のVCD商人たちが大金を儲けたと明らかにした。

更に、数年前は中国から来た原価が北朝鮮の貨幣で150ウォンだったが、今では300ウォン以上だという。VCDの価格も2003年に1枚当り900〜1000ウォンだったが、現在は1500ウォンだと言った。中国の商人→問屋→地域の流通業者→小売商を経て、段階ごとに価格が2倍になるという。

また、“面白いアクション映画や人気ドラマの場合は1枚2000ウォンで売れた”と述べ、“人気が根強い‘秋の童話’や‘砂時計’、‘硝子のくつ’などのシリーズは、ケースにセットで包装されて、1枚当りの価格は少しずつ割り引きになる”と説明した。

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チェ氏は“VCDを、お金をもらって渡したことも多かったが、VCDプレーヤーを売っておまけとしてあげたり、中国から持ちこむ中古テレビを売ってサービスとしてあげたことも多かった”と述べた。VCDプレーヤーの価格は3万ウォンほどするという。

チェ氏はまた、“2004年の半ばから北朝鮮にDVDが入ってくるようになった”と説明し、“今はVCDよりも画質が良くて、容量も大きいDVDが売れている”と言った。

DVDへの変化に伴い、北朝鮮のハナ電子合弁会社も、中国産の部品を取り寄せて組立てて、‘ハナ電子’の商標をつけてDVDプレーヤーを販売しているという。北朝鮮の商店に行けば、DVDを購入することができるそうだ。

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チェ氏は“北朝鮮で合法的に製作されているDVDの内容は、多くが北朝鮮映画、北朝鮮マンガ、旧ソ連の映画、中国の昔の映画、画面伴奏音楽(ミュージックビデオ)など”と言い、“北朝鮮の住民は北朝鮮国内で公式的に販売されているDVDを見ているかのように装って、暗市場で韓国ドラマのCDを購入して見ている”と語った。

韓国国内に入国した脱北者イム某氏も“北朝鮮の住民は戸を閉めて韓国ドラマを見て、誰かが訪問して来たら、一人が戸を開けている間に、他の人がドラマのCDを隠し、北朝鮮の映画を見ていたかのように北朝鮮産のCDをVCDプレーヤーに入れておく”と言った。

イム氏は“保衛部員や保安員たちも韓国ドラマを見て、かなりの人が韓国ドラマを密かに見ている。政府がいくら取り締まりをしても統制は困難だ。一度こうした文化に接したら、それをやめるのは思ったよりも簡単ではない。見るなと言って解決する状況ではない”と語った。