相次ぐ北朝鮮の突拍子もない行動に、韓国政府と与党、そして対北朝鮮政策の転換を要求する野党までも当惑している。
1日、北朝鮮は南北秘密接触内容を迄I。続く9日には録音したファイルを公開するという、外交慣例上ありえない『突拍子もない行動』に出た。これに関して外交消息筋は「北朝鮮に対する不確実性はより一層大きくなった。 北朝鮮はどこへ落ちるのかわからないラグビーボールのようだ」と話した。
韓国政府は、北朝鮮の『突拍子もない行動』が差し迫ったのは、内部事情が要因だと分析をしている。統一部当局者は9日、「政策決定や協議過程で北朝鮮内部に複雑な事情が起こっているのではないかと推定される」と明らかにした。
一方、複数の対北朝鮮専門家は、韓国政府を不利にするための対南攻勢の一環だと分析している。また、南北会談を飛び越えて米朝非核化会談を早く行うための動きという観測もある。
しかし、この間の『突拍子もない行動』は、北朝鮮の今までの対外交渉戦略と比べて、理解しにくいという分析も一部では提起されている。さらに、これらが金正日の判断力が衰えているのではという分析がある。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮は、国家の意志決定において、金正日がすべての事案を独断的に決めてきた。しかし、金正日をサポートする側近が不在する状況で、内部の突発変数が大きくなっているという指摘だ。金正日個人の意志決定が対南・対米など対外政策に絶対的な影響を及ぼすためだ。
特に、2008年に脳卒中で倒れてから、この間の突発的な行動が著しく現れていることから、この主張にも一理ある。事実、2008年以後、北朝鮮の挑発頻度は次第に多くなっており、挑発度合いも強くなっている。
北朝鮮の2008年以後の動きを振り返ってみると、第2次核実験(2009年5月)→大青海戦(2009年11月)→天安(チョナン)艦爆沈(2010年3月)→延坪島(ヨンピョンド)挑発(2010年11月)と、1年半の間に4回もの大型挑発を行った。特に天安(チョナン)艦爆沈と延坪島(ヨンピョンド)挑発のような、奇襲攻撃は韓国のみならず国際社会に大きな衝撃を投げかけた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面これに関しては、李明博政権の誕生以後、南北関係において北朝鮮が思うように進められないことから、挑発と強硬姿勢に転じたという見方が大勢だ。
また、今年で年齢が70代になった金正日が2012年強盛大国の焦燥感から判断力が落ちているという観測もある。
匿名の対北朝鮮専門家は『デイリーNK』に「秘密接触の迄Iと録音ファイルの公開を脅迫するのは金正日の判断力が落ちていると見られる。健康悪化によって対外政策のバランス感覚を失い、今までとは違うレベルの対南攻勢を行っている」と分析した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面元国家情報院幹部のソン・ボンャ桃w?蜍ウ授も「今回の突拍子のない行動は、金正日の心理と関連がある。金正日の性格上、人を信じず独断的に全ての事案を決定していたという点で、非常識な動きと言える」と話した。
ソン教授は、「幼い頃から母性愛に飢えて心理的に不安定な性格の金正日が明確な訪中成果がないからといって、すぐさま突拍子のない行動を見せているのだろう。特に健康悪化と老化によって、正常な状態ではなくなっている」と主張した。
別の対北朝鮮専門家は「国際社会の制裁で体制不安を感じている金正日は、強盛大国を建設しなければならないという焦燥感を持っているだろう。このような焦燥感から、今後北朝鮮は、より偶発的な行動を見せる可能性はある」と話した。