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北朝鮮国営の朝鮮中央通信は29日付の論評で、先月発生した海上での韓国人男性射殺事件について、新型コロナウイルスの侵入を警戒した「自衛的措置」だったと主張した。

論評は、同事件を巡って北朝鮮を非難する韓国の野党「国民の力」などに対して反論したもの。韓国に対する遺憾の表明や遺体の捜索など、自国側の善処を強調する一方で、「南側ではわれわれの善意を冒瀆(ぼうとく)し、同族間に不信と対決を極大化しようとする不敬な行為が日を追って険悪になり、今や度を超えているのでわが軍隊と人民の憂慮と憤激をかき立てている」と反発した。

また、「南朝鮮全域を襲う悪性ウイルスによっていつよりも緊張し、危険極まりない時期に鋭敏なホットスポット水域で南側の住民をまともに管理、統制できなかったことによって起きた事件であるだけに、当然、不幸な事件を招いた南側に優先的な責任がある」と主張。新型コロナウイルスの侵入防止が、射殺の背景をなしたことを示唆した。