20日未明、金正日の訪中列車が通過した咸鏡北道南陽は、前日の夜から厳重な警備が行われるなど、1号行事(金正日の行事)に匹敵する厳重な雰囲気だった事が確認された。
咸鏡北道南陽の消息筋は「安全員が行事の準備をすると言い、昨日の夕方から通りを巡回し取り締まり・統制を行っていた。口にせずとも1号行事であることはわかった」と伝えた。
「1号行事は日付と対象(金総書記の訪問場所)が決まっていないため、制限なしに待機しなければならない。(行事に先立って)保衛部員が潜伏し、安全員がパトロールを行い、住民は道路の清掃などを行う。今回はこのこの様な指示も無く、住民は行事の開催を知らなかったが、安全員の動きを見て直感的に感じた」と明らかにした。
北朝鮮当局が金正日の訪中を控えて、鉄道補修したというニュースも伝えられている。
清津の消息筋は「4月20日頃に、中央から(平壌から豆満江に向かう)北部線路の鉄道の整備が指示され、住民と鉄道省職員が連日動員され、線路周辺の掃除と砂利敷、スローガンに色を塗った。鉄道管理員はレールを交換するなど、騒然としていた」と伝えた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面しかし、南陽駅付近の警備と護衛は平時通りだったという。以前に金正日が新義州から中国を訪問した際には、地域の保安を保衛部だけではなく、平壌から護衛兵力を派遣していたため、一部住民は訪中を察知していたが、昨年に満浦を経て訪中した際には、機密維持を徹底し住民も気付かなかった。
今回の金正日の訪中も警護問題などから、早朝に行われた。
豆満江付近の中国の消息筋も金正日の訪中について、「我々は全く知らなかった。あまりにも静かで、他の雰囲気は全くなかった」と話した。