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[ソウル 8日 ロイター] – 米国の北朝鮮担当特別代表を務めるビーガン国務副長官は8日、ソウルで韓国政府と幅広い問題について協議した。今回の訪問に合わせて北朝鮮当局者との会談を模索したとの報道を否定したが、協議再開には前向きな姿勢を示した。

ビーガン氏は韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と会談。趙世暎(チョ・セヨン)外務第1次官や李度勲(イ・ドフン)朝鮮半島平和交渉本部長とも会談した。

韓国政府関係者によると、協議では新型コロナウイルス対策や在韓米軍の駐留経費負担など、様々な問題が取り上げられたが、北朝鮮問題が主要議題となった。

康外相はビーガン氏との非公開会談に先立ち、ビーガン氏が政治的に重要な時期に韓国を訪問したと発言。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、北朝鮮問題を巡る人事を刷新したばかりだと述べた。

文大統領は新たな米朝首脳会談の開催を呼び掛けており、11月の米大統領選を前に、今回のビーガン氏の訪問で北朝鮮との対話再開を模索するのではないかとの観測が浮上していた。

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ビーガン氏は李氏との会談後、「誤解のないように言っておくが、(北朝鮮)訪問は要請していない」とし、「今回の訪韓は親しい友人で同盟国である韓国の当局者と会うのが目的だ」と述べた。

ただ、北朝鮮が指定する時期にいつでも協議を再開する用意があるとも表明。「朝鮮半島の平和のために取り組みを続けることを期待しており、それが十分に可能だと考えている」とし、トランプ大統領の全面的な支持を得ていると述べた。

李氏によると、ビーガン氏は、北朝鮮が協議に復帰すれば米国は柔軟に対応し、「バランスの取れた合意」に応じる用意があるとの立場を再確認したという。

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韓国政府関係者によると、ビーガン氏は韓国大統領府の徐薫(ソ・フン)新国家安保室長とも会談する可能性が高い。徐薫氏は、情報機関の職員として、米朝首脳会談の実現に貢献した。

北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長は7日、米国と対話するつもりはないと表明し、韓国に対し「他国の問題に干渉するのをやめる」よう求めている。

ビーガン氏はこうした発言を重視しない考えを示し、米朝首脳会談で示された「構想」を指針にすると述べた。

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米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、トランプ大統領は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と再会談することにオープンであり、会談は有益となる可能性があると考えている。VOAはグレー・テレビジョンが12日に放送を予定するトランプ氏のインタビューの発言として報じた。

ビーガン氏は以前、新型コロナの流行を考慮すると、大統領選前に米朝首脳が対面で協議する可能性は低いとの認識を示している。

延世大学のジョン・デルリー氏は、今回のビーガン氏の訪韓では、北朝鮮との対話再開よりも米韓の協調を重視する可能性が高いと指摘した。

*内容を追加しました。

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