北朝鮮の核廃棄の交渉が遅々として進まない中、北朝鮮の核に対する解決策の模索として戦術核の再配置による核武装を推進すべきだという声が高まっている。
ソウル大学原子核工学科のソ・ギュンリョル教授は12日、ソウル中区プレスセンターで開かれた世宗研究所主催の第24回宗国家戦略フォーラムで「韓国は米国、フランス、日本、ロシアに次ぐ世界第5位の原子力強国。現在、我が国の原子力発電所には使用済み核燃料は1万t以上で核爆弾100万個以上が製造可能」と主張した。
「核兵器を製造せずとも製造が出来るという事を示すだけでも、北にとっては確実な脅威になるだろう。米韓原子力協定の不平等条約を改善し核開発の機会が与えられるならば、今後2〜3年以内に我が国の核開発技術は世界10位以内に入るだろう」と観測した。
統一研究院のチョン・ソンフン先任研究委員は「北朝鮮の核への対応策は教授の主張のような『見せるだけの核開発』に留まっては駄目だ。北朝鮮の露骨な核の脅威に対する現実的な対応戦略として、在韓米軍の戦術核の条件・期間限定の再配置が必要だ」と主張した。
チョン研究員は「米韓両国が戦作権転換時点である2015年12月31日まで北朝鮮と核交渉を推進するが、北朝鮮との交渉が妥結しない場合、一定規模の戦術核を北朝鮮の核廃棄が完了するまで一時的に再配置しなければならない」と述べた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮の核廃棄の交渉が成立すれば戦術核の再配置を撤回し、交渉が失敗すれば2016年から戦術核を朝鮮半島に再配置しなければならないという主張であり、戦術核の再配置行われれば、北朝鮮の核廃棄と戦術核の撤去を議題とした核軍縮交渉を行い、統一の過程で核軍縮交渉を成功させ朝鮮半島の非核化を達成する方案。
「戦術核の条件付き期間限定の再配置案の目的は我々が核を使用するためではなく、北朝鮮が核を使う事が出来なくする為。核には核といった戦略的なバランスを合わせるのが最も確実に安全を確保するための方策」と付け加えた。
世宗研究所のム・スンボ研究委員も「核兵器の抑制は核兵器で行うのが定石であり、核不拡散は我が国の存続が確実に保証された後に考慮すべき問題」と核武装を主張した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方、国家安保戦略研究所のイ・インホ責任研究委員は「核は核で対抗しなければならないというチョン専任研究員の主張には同意するが、オバマ政権が推進している核兵器のない世界とは対立する政策でありに不可能な選択肢」と指摘した。
「政府レベルでは、現在のように米韓同盟を維持し対北軍事力を強化し、6カ国協議を通じて北朝鮮の核問題を解決しようとする努力をしなければならない。戦術核再配置の主張は米国と中国を圧迫するための手段としてのみ活用しなければならない」と主張した。