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米国務部は9日、北朝鮮を中国やミャンマーなどと同様に東アジア太平洋地域の国家の中で人権侵害が深刻な国家だと評価した。

国務部が世界194ヶ国の人権状況を整理して9日に発表した「2010年世界人権報告書」によれば、北朝鮮は基本的な権利さえ保証されていない国家と規定され「金正日国防委員長の終身首領制のせいで、北朝鮮では住民の力で指導部を交替させることは不可能」と明らかにした。

報告書は「北朝鮮は反対や公開討論はもちろん、報道、集会の自由も全く許されない極度に統制された閉鎖的な社会。脱北者や収容所脱出を試みる政治犯に対しては無条件に発砲しろとの命令が通達されるなど、司法の手順を踏まない処刑と拘禁、政治犯逮捕と拷問が続いている」と指摘した。

米国務部のマイケル・ポスナー人権担当次官補は「北朝鮮の人権状況は深刻だ。以前と比較し、良くなったのか悪くなったのかさえ分からない状況。現在の北朝鮮社会は、政府からの厳重な統制を受けていて、反発や自由集会ができない完全に遮断された状態」と指摘した。

一方、報告書はチュニジア発の中東民主化の動きはソーシャルネットワークサービス(SNS)を通して活発化したが、逆に情報の流入を遮断しようと政府の取り締まりが強化されている国もあると指摘した。

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国務部は現在、約40ヶ国で市民のインターネット利用が規制されている。これは国家権力が表現の自由を制限し、急速に進化するテクノロジーを利用する個人のプライバシーを侵害していると主張した。

また、報告書には30万人の北朝鮮住民が携帯電話を保有しているという内容も含まれていた。